全岩東純

全岩東純（ぜんがん とうじゅん）

全岩東純は、室町時代に活躍した曹洞宗の僧侶です。大寧寺の七世住職、そして瑠璃光寺の二世住職を務め、その生涯を禅の探求と寺院の発展に捧げました。

生涯

応永30年（1423年）、全岩東純は大江氏の流れを汲む寒河江元時の三男として生まれました。母は藤原氏の出身と伝えられています。幼少の頃に出羽三山のひとつ、羽黒山で出家し厳しい修行に励みました。その後、鎌倉や京都で研鑽を積み、永澤寺では器之爲璠（きし いばん）に師事し、禅学を深く学びました。

器之爲璠の推薦により、全岩東純は「西の高野」と称された大寧寺に移ります。大庵須益（だんあん しゅえき）のもとでさらに修行を重ね、文明3年（1471年）には大庵須益が龍文寺へ移った後、その後を継いで大寧寺の七世住職に就任しました。

長享3年（1489年）、全岩東純は出羽国の寒河江荘を治めていた寒河江知広（甥の子にあたる）からの寄進を受け、大寧寺の子院である澄江院の建立に尽力しました。明応元年（1492年）に大寧寺を隠退しますが、大内政弘の要請により瑠璃光寺の二世住職となり、明応4年（1495年）に同寺で生涯を閉じました。

全岩東純の死の翌年には、雪舟によってその肖像画が描かれました。この「絹本着色全岩東純和尚像」は、現在山口県立山口博物館に所蔵されています。

法系

（法系図に関する情報が不足しているため、省略します）

系図

（系図に関する情報が不足しているため、省略します）

その他

曹洞宗の開祖である道元は、一説には源通親の子であるとされています。全岩東純の祖である大江親広は源通親の猶子であったという説があります。

参考文献

寒河江市史編纂委員長 阿部酉喜夫『寒河江大江氏』、1988年
寒河江市史編さん委員会『寒河江市史 上巻』、1994年
寒河江市史編さん委員会『寒河江市史 大江氏ならびに関係史料』、2001年
澄江寺『澄江寺誌』、1993年

外部リンク

山口県の文化財 - 山口県教育庁社会教育･文化財課
山口県長門市大寧寺（瑞雲萬歳山大寧護国禅寺）HP

関連項目

大江氏
寒河江氏
* 大内氏

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