寺田剛実

寺田剛実（てらだ ごうじつ）は、1842年（天保13年）9月、土佐藩の藩士として生まれました。典膳という名でも知られています。幕末期には、京都留守居役を務めていました。

明治維新後の1871年（明治4年）11月15日、島根県が成立すると、同年12月2日、寺田は初代島根県参事に任命されました。同じ日には、山口通貫が権参事に任命されています。しかし、寺田は任命後すぐに免官を願い出たため、実際に島根県に着任することはありませんでした。

寺田の後任として、西村有信が島根県参事に任命されましたが、西村もまたすぐに免官を願い出たため、着任には至りませんでした。この間、権参事であった山口通貫が島根県の施政を担うこととなりました。

島根県では、初代参事の寺田、後任の西村が相次いで着任を辞退したため、県政の開始が遅れました。1872年（明治5年）3月、池田種徳が権令（二代目知事）に着任したことにより、ようやく本格的な県政が開始されました。寺田剛実の在任期間は非常に短く、島根県政に直接的な影響を与えたとは言えませんが、県政が開始されるまでの混乱期において、その名前は記録されています。

寺田剛実の没年は不明です。

参考文献

高野義夫『日本知事人名事典 第2巻』 日本図書センター 2012年5月1日 ISBN 4284202375
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会 2001年11月1日 ISBN 4130301217

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