寺田雅昭

寺田雅昭の経歴と業績

基本情報

寺田雅昭（てらだ まさあき）氏は、1936年に日本の神戸市に生まれた著名な医学者で、主に分子腫瘍学の分野で活躍しています。彼は医学博士の学位を持ち、国立がんセンターの名誉総長として、その業績を高く評価されています。

学歴

1961年、京都大学医学部を卒業した寺田氏は、その後の研究活動を通じて、1968年に同大学から医学博士の学位を授与されました。彼の学位論文は「Comparative studies on adaptive enzymes in rat liver（白鼠肝臓における適応酵素の比較研究）」というもので、この研究が後の彼の研究における基礎を築いたとされています。

職歴の歩み

寺田氏は1970年代からがん研究に専念し、1983年には国立がんセンター研究所の血清部長に就任しました。その後、1987年4月には薬効試験部長に併任され、1987年10月には分子腫瘍学部長に昇進しました。さらに、1989年4月には国立がんセンター研究所の副所長、そして1992年6月には所長に任命されました。1999年4月には国立がんセンターの総長に就任し、がん研究の最前線を指導してきました。

2002年に定年退職した後も、寺田氏は財団法人先端医療振興財団の先端医療センター長としての役割を果たしました。ここでも、彼の研究及び指導的立場が医療界に与える影響は大きかったと言えます。さらに、2003年には食品安全委員会委員長に就任し、食の安全と健康に関する政策の形成にも尽力しました。

受賞歴

寺田雅昭氏は、その業績により多くの賞を受賞しています。1987年には高松宮妃癌研究基金学術賞、1991年には武田医学賞を受賞し、特に後者の賞は「ヒトがんにおける新しいがん遺伝子の発見と多重遺伝子変化の研究」に対するものでした。さらに、2009年には瑞宝重光章を受章し、国や社会への貢献が評価されています。

学会および社会における活動

彼はまた、いくつかの学会において名誉会員や特別会員として活躍しています。日本がん分子標的治療学会、日本癌学会、日本胃癌学会、日本がん転移学会、日本遺伝子診療学会など、様々な学術団体で、その専門的な知見を持って貢献してきました。また、財団法人先端医療振興財団の顧問や、高松宮妃癌研究基金の評議員として、がん研究の推進にも取り組んでいます。

結論

寺田雅昭氏の業績と影響は、がん研究の発展に大きく寄与しており、今後もその成果が広く認識され、多くの人々に新たな治療法や希望がもたらされることが期待されています。

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