寺町通り商店街 (桑名市)

寺町通り商店街の紹介

三重県桑名市に位置する寺町通り商店街は、近隣型のアーケード商店街として知られています。商店街は桑名市寺町通り振興組合により運営され、2015年には36店舗が存在しました。これには買回品小売店や飲食店、サービス店が含まれており、地域住民のライフスタイルを支える重要な場所となっています。

地理的位置

寺町通り商店街は、JR関西本線と近鉄名古屋線の桑名駅から東に約800メートルほどのところに位置し、約200メートルにわたる全蓋式アーケードが特徴です。このアーケードは八間通りから記念通りまで続いており、寺町堀に沿った曲線を描いています。また、商店街は北寺町と南寺町に分かれ、それぞれの町で異なる伝統や祭礼が行われています。

歴史の流れ

寺町通りは江戸時代にさかのぼり、桑名藩の城下町であったことから、多くの寺院が立ち並びました。その中心にあった桑名別院本統寺は多くの参拝客を引き寄せ、地域経済の重要な役割を果たしていました。大正時代には商店街の両側に店舗が並び始め、徐々に商業活動が活発化しました。

戦前の1915年には近隣に鉄道駅の開業があり、これにより商店街にも多くの人が訪れるようになりました。1927年には新たな交通網が整備され、商店街の発展が加速しました。しかし、1945年の桑名空襲によって多くの店舗が焼失しましたが、戦後の復興が進み、1953年には初の朝市「三八市」が始まりました。

現代の取り組み

商店街の活性化に向けた取り組みも行われています。2003年には寺町堀の整備が進み、地域の水辺を活かした環境改善が図られました。また、高齢者を意識した「ふれあいカード事業」や、移動に便利な無料カートの貸し出しが行われています。さらに、毎月3と8のつく日に行われる「三八市」では、新鮮な地元の野菜や特産品が並び、地域外からも訪れるお客様で賑わいます。

地域のイベント

寺町通り商店街では、季節ごとのイベントも多数開催されています。春には河津桜をテーマにした「さくら祭」、夏には「夜店」、秋には「御台所祭」、冬には「餅つき大会」など、多彩な行事が行われます。これらのイベントは地域の人々が集まり、交流する場ともなっています。

近年、商店街の空き店舗数は減少傾向にあるとのことです。2015年には中小企業庁の「がんばる商店街30選」にも選ばれ、地域経済の活性化に貢献しています。寺町通り商店街は、歴史と現代が融合した魅力的な場所であり、今後も地域に根付いた商業活動が期待されています。

もう一度検索