対馬小路

対馬小路について

対馬小路（つましょうじ）は、福岡県福岡市博多区にある特徴的な町名で、全体で住居表示が施行されている単独町名として知られています。面積は約8.98ヘクタールで、2023年1月末時点では1,635人の住民が暮らしています。所在地の郵便番号は812-0020です。

地理的環境

対馬小路は福岡市博多区の北部に位置し、北には築港本町、南側は神屋町、東側は古門戸町と隣接しています。西側は那珂川の河口に近く、周囲の地域との交通が便利な立地です。この地域では、北にある福岡県道602号（那の津通り）沿いにオフィスビルや商業施設、さらにアパートやマンションが多く建設されており、地域の賑わいを感じさせます。

歴史的背景

この地名の由来は、戦国時代に遡ります。当時、対馬の宗義智が豊臣秀吉から徴せられた蔵屋敷がここにありました。天正15年（1587年）には、豊臣秀吉が博多の復興に向けて行った都市整備「太閤町割り」の一環として、この地域は「博多七小路」の一つとなったとされています。最初は、上・中・下の3つに分かれた長い町だったのですが、明治35年（1902年）には博多大築港の竣工により、周辺に多くの商店や事業者が集まり、繁栄を遂げました。そして、昭和41年（1966年）には町界町名整理を経て、現在の「対馬小路」という名前が定着しました。また、このエリアは大黒流の一部を形成しています。

人口の推移

対馬小路における人口は福岡市の住民基本台帳に基づいて記録されています。この数字は、毎年9月末の時点での公称町別の人数を示しており、地域の発展や変遷を反映しています。

主な施設

対馬小路には、いくつかの重要な施設があります。その中には、あまごころ本舗の本社や、福岡信用金庫の博多北支店、古森病院、ボンドストア、真如苑の福岡支部が含まれています。教育面では福岡市立博多中学校と福岡市立博多小学校の校区に位置し、地域の教育環境にも寄与しています。

名所・旧跡

この地には沖濱稲荷神社があり、これは川上音二郎の生家跡に建てられた神社です。地域の文化や歴史を感じることができるスポットとなっています。

交通アクセス

対馬小路には、複数の道路が通っています。主な道路には福岡県道602号後野福岡線（那の津通り）、福岡市道千鳥橋唐人町線、土居通り、大黒通り、すこやか通りがあります。しかし、町内には鉄道は通っていません。公共交通機関としては西鉄バスが利用可能で、対馬小路停留所や築港本町停留所が設置されています。

関連項目

対馬小路にご縁のある人物としては、川上音二郎が挙げられます。また、彼の家で創業した石村萬盛堂も、この地域の歴史に名を刻んでいます。

対馬小路は、歴史的な背景を持ちながら、現代の都市と共存する魅力的な町名であります。

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