専称寺 (富山市)

専称寺（せんしょうじ）は、富山県富山市中老田に位置する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号を本庄山と称し、本尊として阿弥陀如来を祀っています。この寺の歴史は古く、承暦年間（1077年 - 1081年）に越中の僧侶であった藤原五郎丸によって再興されたと伝えられています。

中世に入り、文明4年（1472年）には、浄土真宗の宗祖である本願寺8世の蓮如が越前吉崎に訪れた際、その教えに感銘を受けた住職が浄土真宗へと改宗しました。この改宗は、専称寺が浄土真宗の寺院として歩む上で重要な転換点となりました。

現在の寺院の建物は、天正元年（1573年）に再建されたもので、その後の時代を経て現在に至っています。この再建は、寺院の歴史の中で重要な出来事であり、今日の専称寺の姿を形作る上で欠かせないものでした。

専称寺は、単なる地域のお寺というだけでなく、著名な人物のルーツとしても知られています。2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑京都大名誉教授のルーツが、この専称寺にあるとされています。本庶教授の名字である「本庶」は、専称寺の山号である「本庄山」に由来すると言われており、この寺と本庶教授との深い繋がりを示唆しています。

寺の周辺には、地域の人々の生活に密着した施設として、富山市立老田小学校があります。専称寺は、地域社会における宗教的な拠点であると同時に、歴史的なつながりを持つ場所として、今も大切にされています。

このように、専称寺は、長い歴史の中で多くの変遷を経て、現在の姿に至っています。地域の信仰の中心として、また、歴史的なつながりを持つ場所として、今後もその役割を果たし続けることでしょう。この寺院は、地域の人々にとって、心の拠り所であり、歴史を語り継ぐ上で重要な存在となっています。

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