小倉純二

小倉純二について

小倉純二（おぐらじゅんじ）は、日本サッカー協会（JFA）の第12代会長として知られる人物です。1938年8月14日に東京都杉並区で生まれ、1957年に東京都立西高等学校を卒業後、1962年には早稲田大学第一政治経済学部を卒業しました。卒業後は古河電工に入社し、サッカー部の運営を手伝うことでその道を歩むことになります。

初期の経歴とサッカーとの関わり

サッカーのプレーヤーとしての経験はなかったものの、彼は古河電工の社宅から近い三ツ沢公園球技場でのサッカー部の活動を観察し、次第にその魅力に引き込まれていきました。運営を手伝う中で、彼は事務経験を活かし、財務委員などの役割を担っていました。

1981年には古河電工のロンドン支社へ転勤し、国際的なサッカー活動に深く関与するようになります。日本サッカー界が国際的な環境でどのように活動するかを考え、キリンカップなどの国際大会においてヨーロッパのクラブチームを招待する際の重要な役割を果たしました。

Jリーグの誕生とその後のキャリア

1991年に日本初のプロサッカーリーグであるJリーグが開幕した際、小倉は古河電工を退社しましたが、彼はその後もサッカー界に大きく貢献します。東日本JR古河サッカークラブ（現ジェフユナイテッド市原・千葉）の設立に尽力し、若者たちに新しいスポーツの可能性を提供しました。

その後、1994年にはアジアサッカー連盟（AFC）の理事に就任し、特にワールドカップ2002年大会の共同招致を進める中で、韓国との連携強化に貢献しました。2008年には東アジアサッカー連盟会長に、2010年には日本サッカー協会副会長に選出されるなど、重要なポジションを次々と担当していきます。

サッカー界への多大な貢献

2010年7月、小倉氏はJFAの会長として選出され、渉外活動を一般秘書の平田竹男氏に委託しました。また、彼はFIFA理事としても活動し、日本におけるサッカーの普及に努めました。2012年には日本サッカー協会名誉会長に、そして、同年には日本フットサル連盟の会長に就任し、サッカーの発展に尽力し続けました。

エピソードと影響

彼はJFA会長在任中、試合がある日は近くのとんかつ店で験担ぎをしていました。特に2011年には、重要な試合の日程が重なり、短期間に4回もとんかつを食べることになったことがあります。これにより、サッカー界での伝統的な験担ぎが続けられました。

また、彼は国立競技場の建設を手助けし、サッカーW杯の日本初単独開催に向けた条件の整備に関与しました。これらの活動を通じて、彼は日本サッカー界に深い影響を与えました。

息子と後継者

小倉の息子、敦生はタイのチョンブリーFCで活躍しており、サッカー界での父親の影響を受けています。小倉自身は多くの業績を残し続け、名誉ある賞を受賞するなど、日本サッカー界の発展に寄与した影響力のある存在です。

著作と受賞歴

著書には『サッカーの国際政治学』（講談社現代新書、2004年）があり、学術的な視点からもサッカーについて考察を行っています。彼の功績は多く評価され、旭日中綬章やAFC功労賞など、数々の賞も受賞しています。小倉純二は日本サッカーのさらなる発展に向けて、今後もその影響を与え続けることでしょう。

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