小原道由

小原 道由（おはら みちよし）

小原道由は、1967年11月15日に長野県松本市で生まれた元プロレスラーです。彼は国士舘大学在学中にアニマル浜口トレーニングジムに入門し、大学の卒業と同時に新日本プロレスに参加しました。1990年6月には松田納（後のエル・サムライ）との試合でプロレスデビューを果たし、浜口ジムから初のプロレスラーとして名を刻みました。

経歴

小原は1991年にヤングライオン杯を制し、その後、欧州遠征に出発します。1993年には「反選手会同盟」（後の平成維震軍）に加入し、先鋒として活躍。師であるアニマル浜口とのシングル対戦もこの時期に実現しました。平成維震軍の解散後、小原は「犬軍団」として後藤達俊と共にIWGPタッグ王座を獲得。その後2000年にはTEAM 2000軍に加入し、活躍の場を広げました。

特に印象的だったのは、2000年12月10日の試合で、佐々木健介に対し試合開始から数秒で敗れたことです。この試合は「秒殺」としてプロレスファンに記憶されています。2001年には彼はPRIDEに参戦し、「新日道場最強」として期待されましたが、ヘンゾ・グレイシーやケビン・ランデルマンとの対戦では思うような結果が出せませんでした。

フリーとしての活躍

2002年1月に新日本プロレスを離れた小原は、2003年1月に再度戻ってきます。彼はヒロ斎藤や後藤とともに「クレイジー・ドッグス」と呼ばれるチームを結成し、魔界倶楽部との抗争を繰り広げました。しかし、2003年3月に交通事故に遭い腰を負傷。この影響で2004年には契約を更新せず再び退団します。

退団後はしばらく姿を消していましたが、2006年5月には新魔界3号として復帰し、後藤と共に試合に出場しました。この頃はプロレスの現場から距離を置いていたものの、時折リングに上がる機会がありました。2007年6月3日には健介オフィスのイベントに参加し、イノキ・ゲノム・フェデレーションの興行にも登場しました。

引退とその後

小原は公式に引退を表明しないまま2010年に現役を引退しましたが、交通事故の後遺症が影響していたことを示唆しています。以降は一般企業に勤めながら、2014年にはバラエティ番組にも出演し、かつての試合を振り返るエピソードを披露しました。また、ネットマガジンにも登場し、プロレスに関する意見を述べるなどの活動を行っています。

戦績と得意技

小原はプロレス界で数々のタイトルを獲得した選手であり、IWGPタッグ王座やWAR世界6人タッグ王座を保持。彼の得意技にはパワーボムやチョークスラムがあり、特にパワーボムは持ち上げる前に両腕を広げる演出が好評を得ていました。さらに、彼は格闘技のスタイルにも取り組んでおり、試合中にその技術が生かされる場面もありました。

小原道由は、そのユニークな経歴と個性的なキャラクターで多くのファンに愛されたプロレスラーとして、今もなおファンの記憶に残っています。

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