小国神社

小國神社 概要

小國神社（おくにじんじゃ）は、静岡県周智郡森町に位置する神社で、遠江国の一宮として知られています。神社の創建時期は諸説ありますが、伝説によると欽明天皇16年（555年ごろ）に、本宮山で神霊が現れ、そこに社殿が建設されたのが始まりとされています。現在は神社本庁の別表神社であり、神紋は「右三つ巴」です。

祭神と信仰

小國神社の主祭神は大己貴命（おおなむちのみこと）で、地元の人々から長年にわたって崇敬を受けてきました。神社は、皇族や武士たちからの信仰が特に深く、遠江国一宮として重要な存在とされてきました。本社が一宮として歴史に残る最初の記述は、1235年に遡ります。

歴史の足跡

小國神社は、江戸時代には「一宮神社」とも称されていました。中世以降、朝廷の影響が薄れる中で、神社の祭祀は途絶えることなく続けられ、特に元亀3年（1572年）には、武田信玄と徳川家康に関するエピソードが残っています。天正3年（1575年）には、徳川家康が社殿を再建し、以来、歴代の将軍によって社殿の整備や寄進が行われました。明治5年（1873年）には県社に、さらに翌年には国幣小社に昇格しました。

境内の魅力

小國神社の境内は四季折々の自然が楽しめる場所で、特に秋には美しい紅葉が見られるため、多くの観光客が訪れます。また、境内には奥磐戸神社や八王子社、飯王子社などの摂末社があり、それぞれ異なる神様が祀られています。

重要な文化財

小國神社は文化財も多数有しており、国指定の重要無形民俗文化財として「遠江森町の舞楽」があります。この舞楽には、神社独自の舞楽や他の地域の神社の舞楽が含まれ、地域文化の発展に寄与しています。また、小國神社の田遊びは、国選択の無形民俗文化財に指定されており、地元の伝統的な行事として重要な役割を果たしています。

アクセスと周辺情報

神社は静岡県の周智郡森町一宮に位置しており、交通の便も良好です。天竜浜名湖鉄道の遠江一宮駅から約50分の徒歩、またはバスの利用も可能です。車で訪れる場合は、無料の駐車場があり、東名高速道路の袋井ICからは約20分、新東名高速道路の森掛川ICからは約15分の距離です。

まとめ

小國神社は、その歴史的背景や美しい自然環境に加え、地域文化の象徴としても重要な役割を担っています。訪れることで、神社の持つパワーを感じたり、静かな時間を過ごしたりできる貴重な場所です。秋の紅葉の時期には、特に多くの訪問者が集まり、この神社の魅力を堪能することでしょう。

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