小型ドーザ

陸上自衛隊の小型ドーザ

陸上自衛隊の小型ドーザは、施設科部隊を中心に広く配備されている装備の一つです。その普及率は、陸上自衛隊が保有する施設車両の中でも最も多い部類に入ると言われています。

特徴

外観上の特徴としては、民生品として販売されている小型ブルドーザーをベースとし、車体を陸上自衛隊特有のOD色（オリーブドラブ）に塗装した点が挙げられます。さらに、操縦席の脇には自衛隊の装備品ならではの小銃ラックが追加されています。

また、市販のブルドーザーではオプション扱いとなることが多いバックホーが、車体後部に標準装備されている点も大きな特徴です。これにより、ブルドーザーとしての排土作業や整地作業だけでなく、バックホーを用いた掘削作業も一台でこなすことが可能となり、汎用性が大きく向上しています。

「小型ドーザ」という装備名で呼ばれていますが、ベースとなっている民生品のモデルチェンジに伴い、調達年度によって装備の細部が異なる場合があります。

運用

小型ドーザは主に施設科部隊に配備され、道路や陣地の構築、災害派遣時の復旧作業など、様々な場面で活用されています。2002年からは後継となる小型ショベルドーザの調達が開始されましたが、現在でも多くの部隊で運用が続けられています。

輸送に関しても、73式大型トラックによる陸上輸送が可能なほか、ヘリコプターによる空輸も可能であり、迅速な展開が可能です。

参考文献

陸上自衛隊の車両と装備2016-2017. アルゴノート. ISBN 978-4-914974-12-1
貝方士, 英樹 (2020年10月24日). “陸上自衛隊：防衛現場や災害派遣の現場でも活躍する「小型ドーザ」”. motor-fan. https://motor-fan.jp/article/10016919

関連項目

陸上自衛隊の装備品一覧
小型ショベルドーザ

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