小堀啓爾

小堀啓爾（こぼり けいじ）

小堀啓爾は、1940年に徳島県徳島市に生まれ、2003年9月10日に間質性肺炎により亡くなった囲碁の観戦記者、ライターです。囲碁の世界に深く関わり、その普及と発展に貢献しました。

経歴

小堀氏は、1969年から日本棋院の職員として勤務し、その後フリーランスとして独立しました。1981年からは、毎日新聞の囲碁本因坊戦の観戦記を約22年間担当し、その詳細な分析と分かりやすい解説で多くの囲碁ファンを魅了しました。彼の観戦記は、単なる勝敗の結果を伝えるだけでなく、対局者の心理や戦略、囲碁の奥深さを伝えるものでした。

著作・編集活動

小堀氏は、観戦記の執筆だけでなく、数多くの囲碁関連書籍の著作・編集にも携わりました。以下は、その主なものです。

現代囲碁大系24 杉内雅男（講談社、1981年）
現代の棋士12人の世界（日本棋院選書、1982年）
現代囲碁大系47 女流珠玉選2（講談社、1983年）
基本置碁事典 上巻 (定石の部)（大竹英雄 著, 日本棋院、1984年、1996年）
基本置碁事典 下巻 (作戦の部)（大竹英雄 著, 日本棋院、1985年、1996年）
日本囲碁大系 第14巻 秀和 / 杉内雅男（筑摩書房、1992年）
趙治勲傑作選 1 (名人への道)（筑摩書房、1993年）
趙治勲傑作選 2 (頂上に立つ)（筑摩書房、1993年）
趙治勲傑作選 3 (新たなる出発)（筑摩書房、1993年）
独り荒野をめざせ : 趙治勲物語（毎日新聞社、1999年）

これらの著作・編集活動を通じて、小堀氏は囲碁の技術や歴史、棋士の人物像などを幅広く紹介し、囲碁文化の発展に大きく貢献しました。特に、趙治勲氏に関する著作は、彼の棋風や人間性を深く掘り下げたものとして高く評価されています。

囲碁界への貢献

小堀啓爾氏は、観戦記者、ライターとしての活動を通じて、囲碁の魅力を多くの人々に伝えました。彼の著作や観戦記は、囲碁ファンにとって貴重な資料であり、囲碁の学習や理解を深める上で大きな助けとなっています。また、囲碁界の発展に尽力した功績は、永く記憶されることでしょう。

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