小宝島

小宝島（こだからじま）

小宝島は、吐喇列島に位置する小さな島で、鹿児島県の鹿児島郡十島村に属しています。2018年3月31日のデータによると、島の人口は53人、世帯数は32世帯であり、島の全域が十島村の大字として認識されています。また、郵便番号は891-5205です。

概要

この島の面積は1.00km²で、周囲は約4.74kmにわたります。位置的には、北緯29度13分、東経129度19分にあり、亜熱帯性の気候が特徴的です。特に、5月から9月の間には多くの雨が降ります。なお、小宝島は宝島と並んでトカラハブが生息しており、日本国内でハブ類が見られる最北端の地とされています。

地質と温泉

小宝島の地質は興味深く、外側から内側にかけて様々な堆積物が存在します。海側の部分には完新世に隆起したサンゴ礁が堆積しており、その内側には中新世に形成された火砕流堆積物が約10mの層を持って存在します。島の頂上を覆うのは礁石灰岩で、この層は火砕流の堆積物を守っています。標高は50m以下で、琉球石灰岩が広がっています。

島の北東部には「湯泊温泉」があり、ここは源泉温度が90℃以上という高温の温泉です。この温泉の熱水貯留層の温度は250℃から300℃に達すると推定されています。これは、島の地下に潜在的な円頂丘が存在することを示唆しています。完新世に隆起した琉球石灰岩は、この潜在的な山を形成するマグマの貫入によって生じたと考えられています。

また、小宝島から南西および北東に約2kmの海底では、火口のような凹地から熱水活動が確認されています。特に南西の海底では、深さ147mから海面近くに至るまでガスプルームが追跡されています。これらの情報から判断するに、小宝島周辺には活火山の海底火山が存在する可能性が高いとされています。

施設について

小宝島には教育機関として「十島村立小宝島小中学校」があります。教育に加え、観光地でもあるため、温泉も人気です。特に「小宝島温泉」と「湯泊温泉」が、訪れる人々に癒しを提供しています。郵便サービスは「小宝島簡易郵便局」が担っており、地域住民の生活の一部を支えています。

外部リンク

小宝島に関心を持たれた方は、十島村の公式サイトや地理院の空中写真サービスで詳細情報を探すことができます。小宝島の魅力をぜひ体験してみてください。

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