小室宏二

小室 宏二（こむろ こうじ）

1977年7月29日生まれ、東京都北区出身の日本の柔道家、およびブラジリアン柔術家。

現役時代の階級は主に66kg級で、身長163cm、体重70kg。その技術、特に寝技の দক্ষতা 높고、「コムロック」の通称で広く知られています。ブラジリアン柔術においては、高名な中井祐樹氏より黒帯を授与されています。

経歴

足立学園高等学校を経て、筑波大学および同大学院修士課程コーチ学専攻を修了。キャリア初期は講道館職員、後に了徳寺学園に所属しました。2009年4月には講道館を退職し、東京都市大学付属中学校・高等学校にて体育教諭を務めました。2018年4月からは早稲田実業学校（中・高等部）に勤務し、同校柔道部の監督として後進の指導にあたっています。

競技者としての実績

小室氏は、独自の技術と粘り強い寝技で国内外の大会で実績を残しました。

柔道では、1999年11月の第25回講道館杯全日本柔道体重別選手権大会66kg級で3位に入賞。2000年3月にはハンガリー国際柔道大会の同階級で、得意の袖車絞めを含む全試合一本勝ちという圧倒的な内容で優勝を果たしました。同年12月の韓国国際柔道大会でも優勝、2001年2月のベルギー国際柔道大会では準優勝となるなど、国際舞台でも活躍。国内では、2001年8月の第31回全日本実業柔道個人選手権大会66kg級で優勝しています。

柔道以外にも活動の幅を広げ、2001年4月には第1回東日本アマチュア修斗フレッシュマントーナメントライト級で優勝。しかし、プロ修斗への出場が柔道連盟に問題視され、予定されていた試合を欠場するという出来事もありました。

ブラジリアン柔術の分野でも積極的に活動し、2002年1月にはチームトーナメント「第4回全日本チーム柔術ジャンボリー」で準優勝。さらに、2006年5月にはヒクソン・グレイシーが主催するブドーチャレンジ68kg未満級に出場。得意のコムロックで一本勝ちを収めるなど決勝まで進みましたが、準優勝となりました。

特筆すべきは、競技柔道の引退後も「形」競技で輝かしい実績を上げていることです。2009年、2010年と全日本柔道「形」競技大会の「固の形」で高野賢司氏を受として二度優勝。2010年には世界柔道「形」競技大会でも「固の形」で優勝し、世界チャンピオンとなりました。同年開催された世界マスターズ選手権大会（M-1世代、73kg級）でも優勝するなど、年齢を重ねても柔道への情熱と技術の研鑽を続けました。

得意技と技術指導

小室氏の代名詞ともいえる技は、自身の名前から派生した独自の寝技「コムロック」と、伝統的な絞め技「袖車絞め」です。これらの技術は非常に独創的かつ効果的であり、多くの柔道家や格闘家から注目されています。

その豊富な知識と実践経験に基づき、柔道の技術指導にも力を入れており、技術解説のDVDや書籍を多数出版しています。

著書・DVD（一部）

DVD
ザ・コムロック（2005年）
柔道固技 上達法（上・中・下巻、2009-2010年）
女子柔道 ステップアップ・トレーニング（2012年）
著書（柏崎克彦氏らとの共著）
柔道 絞め技入門（2008年/2010年）
柔道 関節技入門（2010年）
柔道 固技教本（2011年）
* 柔道レベルアップ教本 寝技編（2011年）

小室宏二氏は、競技者、指導者、研究者として、柔道とブラジリアン柔術の双方において重要な存在であり、特に寝技の技術発展と普及に大きく貢献しています。

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