小山静子

小山静子

小山静子（こやま しずこ、1953年 - ）は、日本の教育学・女性史学者であり、京都大学教授を務めている。専門は日本教育史、ジェンダー史。

経歴

熊本市に生まれた小山静子は、京都大学文学部に入学後、3回生の時に教育学部に転部。1976年に京都大学教育学部を卒業後、1982年に同大学院教育学研究科博士課程を修了した。1993年、「良妻賢母思想の成立と展開」で教育学博士号を取得。研究者としてのキャリアは、1990年の立命館大学助教授に始まり、1996年には教授に昇任。2000年、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授となり、2004年に教授に就任した。

研究内容

小山静子の研究は、日本教育史とジェンダー史を専門とし、特に以下のテーマに焦点を当てている。

良妻賢母思想: 明治期以降の日本の女性教育に大きな影響を与えた「良妻賢母」という আদর্শの成立と展開について、歴史的・社会的な背景を分析。
戦後教育のジェンダー秩序: 戦後の日本の教育制度や教育内容におけるジェンダー不平等を明らかにし、その構造的な要因を解明。
家庭とジェンダー: 近代日本の家庭におけるジェンダー役割の形成過程を分析し、女性の国民化との関連性を考察。

これらの研究を通じて、小山静子は、日本の教育におけるジェンダーの問題を多角的に考察し、その歴史的な変遷と現代社会への影響を明らかにしている。

著書

『良妻賢母という規範』勁草書房、1991
ステファン・フィラーによる英訳版『Ryosai kenbo:the educational ideal of "good wife, wise mother" in modern Japan』がブリル社より2013年に出版。
『家庭の生成と女性の国民化』勁草書房、1999
『子どもたちの近代 学校教育と家庭教育』吉川弘文館、2002 (歴史文化ライブラリー)
『戦後教育のジェンダー秩序』勁草書房、2009

共編著

『戦後公教育の成立 京都における中等教育』菅井凰展、山口和宏共編 世織書房、2005
『「育つ・学ぶ」の社会史 「自叙伝」から』太田素子共編 山本敏子、石岡学、前川直哉共著 藤原書店 2008
小山静子、赤枝香奈子、今田絵里香 編『セクシュアリティの戦後史』京都大学学術出版会、2014年7月

外部リンク

戦後教育のジェンダー秩序 - 紀伊國屋書店BookWeb
J-Global 小山静子
京都大学大学院人間・環境学研究科の教員紹介
* 京都大学大学院人間・環境学研究科 教育学

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