小島剛夕

小島剛夕

小島剛夕（こじま ごうせき、1928年11月3日 - 2000年1月5日）は、昭和を代表する日本の漫画家です。三重県四日市市で生まれ、時代劇漫画家として名を馳せました。一部では読み方を「たけつね」とする説もあります。

生涯

四日市市で肖像画家の子として生まれた小島剛夕は、幼い頃から絵に親しんでいました。映画館の看板描きなどをしながら独学で絵を学び、手塚治虫の『新宝島』に触発され漫画家を志します。1950年に上京し、紙芝居の制作を経て、1957年に貸本漫画『隠密黒妖伝』でデビュー。

貸本漫画の執筆と並行して、白土三平のアシスタントとして『カムイ伝』などの作品に携わります。その後、白土が連載していた『忍法秘話』に諏訪栄名義で漫画を執筆。このペンネームは、当時所属していたひばり書房との契約上の都合によるもので、故郷の四日市市諏訪栄町に由来します。

1967年、『コミックmagazine』掲載の「土忍記」で一般週刊誌デビューを果たし、時代劇漫画家としての地位を確立します。そして1972年、『漫画アクション』で連載開始された『子連れ狼』（原作：小池一夫）が大ヒット。代表作となり、その名を知らしめました。

2000年1月5日、71歳で逝去。

現在は、剛夕プロダクションが著作権の管理を行っています。

作風と影響

小島剛夕の作風は、Gペンではなく筆を用いる点に特徴があります。その筆致は、力強く、躍動感にあふれ、独特の時代劇の世界観を構築しました。

白土三平のアシスタントを務めた経験は、白土の画風が劇画調へと変化するきっかけになったとも言われています。実際に『カムイ伝』の作画の一部は小島が担当していました。

また、女性キャラクターの作画に女性アシスタントを起用していたことも知られています。これは「女性が描いた方が艶が出る」という考えによるもので、後に少女漫画や成人漫画で活躍する西村つや子もチーフアシスタントを務めていました。その他、ながやす巧もアシスタントとして在籍していました。

牛次郎が小島の自宅を訪問した際、アシスタントが全員女性だったというエピソードも残っています。

受賞歴

2001年 - アイズナー賞（米）最優秀国際作品部門『子連れ狼』
2004年 - アイズナー賞 漫画家の殿堂入り

主な作品

隠密黒妖伝
土忍記
子連れ狼
風の天狗
ポルノ時代劇 忘八武士道

関連人物

小池一夫
ながやす巧
岡田晟

外部リンク

* 剛夕プロダクション

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