小川晴久

小川晴久

小川晴久（おがわ はるひさ、1941年3月8日 - ）は、日本の東洋思想研究者であり、東京大学名誉教授、元二松學舍大学教授。NPO法人「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」の名誉代表も務める。

人物

小川晴久は、東洋思想、特に三浦梅園の研究で知られる。梅園学会を事実上主宰し、その研究を牽引してきた。また、朝鮮思想史の研究にも早くから取り組み、この分野の発展にも大きく貢献している。

略歴

1941年、愛知県に生まれる。1959年に愛知県立時習館高等学校を卒業後、1963年に東京大学文学部東洋史学科を卒業。1969年には同大学院人文科学研究科中国哲学専門課程博士課程を中退した。

その後、東京女子大学助教授を経て、1978年には韓国延世大学国学研究所客員研究員を務める。1980年に東京大学教養学部助教授に就任し、1988年には同大学教授に昇進。2001年に東京大学を定年退官し、同大学名誉教授となる。その後、二松學舍大学教授、同大学院文学研究科教授を歴任した。

研究活動

小川晴久の研究は、三浦梅園の思想、特にその空間論と自然哲学に焦点を当てている。また、朝鮮の実学思想についても深く研究しており、日本と朝鮮の思想交流史における重要な研究者として知られる。

社会活動

小川晴久は、NPO法人「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」の名誉代表として、北朝鮮の人権問題にも積極的に取り組んでいる。また、北朝鮮の強制収容所の実態を告発する書籍の翻訳にも携わるなど、人権問題への深い関与を示している。

著書

『アジアチッシェ・イデオロギーと現代 槇村浩との対話　シバシン文庫』凱風社 1988年
『三浦梅園の世界 空間論と自然哲学』花伝社 1989年
『朝鮮実学と日本』 花伝社 1994年
『南の発見と自立』 花伝社 1996年
『朝鮮文化史の人びと』 花伝社 1997年
『実心実学の発見 いま甦る江戸期の思想』編著　論創社　2006年

翻訳

『韓国近代史』 姜万吉 高麗書林 1986年
『北朝鮮隠された強制収容所 亡命者・脱北者24人の証言』デビッド・ホーク・北朝鮮人権アメリカ委員会・依藤朝子共訳 草思社　2004年
『北朝鮮の人権 世界人権宣言に照らして』ミネソタ弁護士会国際人権委員会・アジアウォッチ編集、 小川晴久・川人博共訳 連合出版 2004年

関連項目

三浦梅園

外部リンク

* 「北送60年を思いつつ」 - 「民団新聞」2019年8月15日

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