小川電器商会

小川電器商会について

小川電器商会（おがわでんきしょうかい）は、山形県鶴岡市に昔の繁栄を持った家庭用電気製品や音響機器の販売・修理を行う企業です。1958年に有限会社として設立され、1973年にオーディオ部門「オーディオラボ」を開始しました。この部門は、高品質なオーディオ製品の販売やその修理を行っており、特にハイエンドオーディオに特化していました。

1981年には業務を現在の上畑町に移転し、その後も顧客のニーズに応えるためにさまざまな商品とサービスを展開しました。しかし、2019年の3月31日に営業を終了し、その後はオーディオラボ鶴岡とレリック スピーカー修理工房に事業を引き継がれ、12月24日には法人登記が閉鎖されました。

商品とサービス

小川電器商会は、スピーカーや真空管を用いたアンプといったオーディオ機器の販売や修理を行っていましたが、その特徴はただの製品販売にとどまらず、オーディオ機器を取り巻く物理的要素すべてを考慮に入れていた点にあります。音響機器の機能を単なるトランスジューサーと捉えず、アコースティックな存在として理解することに重きを置いていました。最終目標は、オーディオシステムの存在を意識させない音に到達することです。

また、独自ブランドの「バック工芸社」ではユニークなスピーカースタンドの製造も手掛けていましたが、2017年には製作・販売を終了。さらに、オランダのオーディオメーカー「AH!」の製品を一時期取り扱っていた実績もあります。

顧客層と市場の特徴

小川電器商会の顧客は、約80％が東京圏に集中していました。しかし近年では、中国やインドなどのバイヤーによるビンテージオーディオ機器への需要も増加しています。これは特に富裕層向けの市場において顕著です。また、高級スピーカーの修理も行い、スピーカーサービス部長の佐藤絹子氏は「ゴッドハンド」として知られ、メーカーが断るような修理も請け負うことで好評を博しています。

この修理サービスも人気で、常に数ヶ月の待ちが発生することが多いです。

アクセス情報

小川電器商会の元所在地へは、JR羽越線の鶴岡駅から徒歩で約13分、自動車であれば山形自動車道鶴岡ICから約10分の位置にありました。最寄りの理容院であるcut-A鶴岡店の先を右折すると、たどり着くことができます。

関連情報

国内外の高級オーディオ市場においては、スモールメーカーにも高いブランド力がある中で、小川電器商会もその一翼を担っていました。さらに、東京有楽町で開催される「ハイエンド・ショー・トウキョウ」に毎年ブースを出展し、直接消費者と接触することで、ニーズに応えた商品開発を行っていました。今後もオーディオラボやレリックスピーカー修理工房を通じて、その技術と理念は受け継がれていくでしょう。

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