小杉泰

小杉 泰（こすぎ やすし）について

小杉泰は1953年に北海道夕張市に生まれ、日本の著名なイスラム研究者です。彼は主に立命館大学立命館アジア日本研究機構にて教授を務めており、以前には京都大学大学院で教授として活躍していました。学問や社会への貢献から、紫綬褒章を受賞しています。

教育とキャリア

小杉氏は1983年にエジプトのアズハル大学を卒業後、国内外での教育・研究活動を本格的に開始しました。1984年に国際大学大学院国際関係学研究科の助手としてキャリアをスタートさせ、以降、国際大学で助教授や教授を歴任しました。そして、1998年に京都大学東南アジア研究センターの教授に転任した後、同大学院アジア・アフリカ地域研究研究科で教授として教鞭を執りました。1999年には学位論文を提出し、京都大学から法学博士号を取得しました。

2008年から2010年には、朝日新聞の日曜版で書評委員を務め、2019年には定年退職後、立命館大学に移り、再び教育活動に専念しています。

受賞歴と栄典

小杉氏はその業績によって多くの賞を受賞しています。1994年には『現代中東とイスラーム政治』が評価され、サントリー学芸賞（思想・歴史部門）を受賞。また、2005年には大同生命地域研究奨励賞を受賞し、2012年には紫綬褒章の栄誉に浴しました。これらは、彼が日本におけるイスラム研究の発展に寄与してきた証といえます。

社会的活動

小杉氏は日本学術会議の第一部会のメンバーとしても活動し、学術界の発展に貢献しています。また、彼の研究は、一般市民にも広く知られるようになり、社会的な意義を持ち続けています。

著書と研究

小杉氏の著書には数多くの作品があり、単著では『エジプト・文明への旅ーー伝統と現代』や『イスラームとは何かーーその宗教・社会・文化』などがあります。また、彼は編著や共編著としても多くの書籍に寄与しており、札幌の出版社から出版された『イスラームに何がおきているかーー現代世界とイスラーム復興』もその一例です。学術書だけでなく、一般向けの書籍も手掛けており、イスラム文化や政治についての理解を促進しています。

さらに、訳書としては、ウンニ・ヴィカンの『カイロの庶民生活』や、ムハンマドの言葉を集めた『ムハンマドのことば ハディース』があります。これにより、日本の読者に向けてイスラム文化の深い理解を提供しています。

結論

小杉泰氏の業績は、日本国内におけるイスラム研究にとどまらず、国際的な視野を持っており、彼の研究成果はさまざまな分野で評価されています。教育者、研究者としての活動を通じて、イスラムの理解を深めることに努めている彼の姿勢は、今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

もう一度検索