小松未歩 4〜A thousand feelings〜

小松未歩 4〜A thousand feelings〜：万感の想いを込めたラブソング集

2001年3月7日、GIZA studioよりリリースされた小松未歩4枚目のオリジナルアルバム『小松未歩 4〜A thousand feelings〜』は、彼女の音楽性を多角的に示す重要な作品と言えるでしょう。

アルバムのテーマは、ズバリ“愛”。「過去（きのう）の恋、現在（きょう）の恋、未来（あした）の恋」というキャッチコピーが示す通り、様々な恋愛模様を歌った楽曲が収録されています。先行シングルとしてリリースされた「あなたがいるから」「君の瞳には映らない」「Love gone」の恋愛三部作は、このアルバムの核をなす存在です。それぞれの楽曲が、異なる恋愛のフェーズを表現しており、リスナーは自身の経験と重ね合わせながら、楽曲の世界観に浸ることができるでしょう。

このアルバムの特徴として、小松未歩本人が初めてプロデュースを担当している点が挙げられます。これにより、彼女の音楽への想いや、楽曲への深い愛情がよりダイレクトに表現されていると言えるでしょう。また、これまでの作品では多く関わってきた古井弘人氏によるプロデュースが本作では見られないという点も、このアルバムを特別な存在にしています。

収録されている楽曲は、恋愛三部作に加え、アルバムのために書き下ろされた楽曲、そしてシングルカップリング曲など、バラエティ豊かな内容となっています。「at him!」や「ただ傍にいたいの」など、恋愛三部作とはまた違った角度から愛を表現した楽曲も収録されており、多様な感情が表現されているのが特徴です。特に「Love gone 」は、アルバム用にリマスタリングされ、より深みのあるサウンドに仕上がっている点にも注目です。

オリコンアルバムチャートでは初登場9位という好成績を収め、累計売上枚数は6.4万枚を記録しました。これは、彼女にとって大きな成功であり、このアルバムが多くのリスナーに愛された証と言えるでしょう。しかし、同時にこの作品を最後に、シングル、アルバム共にオリコントップ10入りを果たすことはなくなりました。この転換期における作品としての意義も、このアルバムには込められていると言えるでしょう。

タイアップ面においても、このアルバムは様々な場面で楽曲が使われており、その人気と知名度が伺えます。テレビ番組やゲームの主題歌、エンディングテーマとして使用された楽曲は、アルバム全体の印象をより鮮やかに彩る役割を果たしています。具体的には、テレビ大阪制作音楽番組『アメロク』エンディングテーマ「君の瞳には映らない」、劇場アニメ『名探偵コナン 瞳の中の暗殺者』主題歌「あなたがいるから」、プレイステーション2用デジタルノベル『Missing Blue』エンディングテーマ「I don't know the truth」、TBS系列『ココロTV』エンディングテーマ「ともだち以上」、日音制作音楽番組『P.S. 〜Pop Shake〜』オープニングテーマ「ともだち以上」、プレイステーション2用デジタルノベル『Missing Blue』オープニングテーマ「Love gone」など、数多くのタイアップが確認できます。

『小松未歩 4〜A thousand feelings〜』は、単なるラブソング集ではなく、小松未歩というアーティストの音楽性、そして彼女が当時抱いていた様々な感情が凝縮された作品と言えるでしょう。彼女のキャリアにおいて重要な位置を占めるこのアルバムは、今もなお多くのファンを魅了し続けています。

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