小林プロダクション

有限会社小林プロダクション

有限会社小林プロダクション（こばやしプロダクション）は、日本におけるアニメーションの背景美術制作を主体とする企業で、1968年に小林七郎の指導のもとに設立されました。東京都杉並区を拠点とし、初めは東京ムービー作品の背景を手がけていましたが、1990年代以降はJ.C.STAFFのプロジェクトに多く関与しました。会社は2011年2月28日に解散しましたが、その功績は多くのアニメ作品に色濃く残っています。

設立と歴史

小林プロダクションは、創業者である小林七郎が東映動画や現代製作集団を経て設立した企業です。背景美術の制作に特化しており、精緻な背景美術が数多くのアニメ作品で評価されました。特に1990年代以降は、受注する作品の多くがJ.C.STAFF制作のもので、その影響力は当時のアニメーション界において大きなものでした。

同社は、背景美術の分野において、数多くの才能ある美術監督を輩出しました。例えば、男鹿和雄や大野広司、石垣努、柴田聡など、今や名声を持つ彼らも小林プロダクション出身です。彼らはその後各々独立し、スタジオ風雅や石垣プロダクションなど新たなクリエイティブな場を設立しました。

参加作品

小林プロダクションが手掛けた作品は多岐にわたります。テレビシリーズでは『あしたのジョー2』や『魔法の天使クリィミーマミ』、『タッチ』、さらには『キテレツ大百科』や『あさっての方向。』など、名作が数多く含まれています。特に特筆すべきは、1997年の『少女革命ウテナ』や1998年の『剣風伝奇ベルセルク』といった作品で、これらは今なお多くのファンに支持される作品となっています。

さらに、OVAや劇場アニメにも多く関わりました。『天使のたまご』や『となりのトトロ』など、歴史的なアニメ作品にも小林プロダクションの背景美術が使用され、その美しい映像は作品の魅力を一層引き立てました。

終焉と影響

小林プロダクションは2011年に解散しましたが、その影響は今でも多くのアニメーション制作に見ることができます。数々の業界人を育てたこの会社の存在は、日本アニメーションの発展史において重要な位置を占めています。彼らの美術作品は、今日も多くのファンに愛され続けており、過去の偉大な業績として称えられています。

関連人物

設立者の小林七郎をはじめ、数々の有名な美術監督が在籍しました。嶋田昭夫や男鹿和雄、柴田聡、そして小倉宏昌や水谷利春、青木勝志など、彼らはそれぞれのキャリアを通じてアニメーションの美術に大きく貢献しました。これらの人物たちの活動は、現在も大きな影響を与え続けており、それぞれの作品に色濃く反映されています。

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