小林禮子

小林禮子：囲碁界に輝いた一輪の花

小林禮子（こばやし れいこ、旧姓・木谷、1939年12月23日 - 1996年4月16日）は、日本棋院に所属した囲碁の女流棋士です。神奈川県平塚市出身で、七段の腕前を持ちました。父は囲碁界の巨匠・木谷實九段、夫は名誉三冠の小林光一、娘は女流本因坊などを獲得した小林泉美という、まさに囲碁一家に育ちました。

幼少期からプロ入りまで

1939年、木谷實の三女として生まれた小林禮子は、平塚市立花水小学校、平塚市立浜岳中学校を経て、神奈川県立平塚江南高等学校に進学しました。父・木谷實の道場では、数多くの門下生たちと共に腕を磨き、その才能を開花させます。そして1956年、見事入段を果たし、木谷の子女の中で唯一のプロ棋士となりました。

女流棋界のリーダーとして

1961年に三段に昇進後、1963年には女流選手権戦で伊藤友恵五段を破り、初のタイトルを獲得。以後、女流碁界のリーダー的存在として活躍しました。その活躍は国内にとどまらず、1964年には囲碁使節団の一員として渡米、1965年には訪中使節団にも加わるなど、国際交流にも貢献しました。

1968年には六段に昇進。1971年には、プロ十傑戦にファン投票で出場し、岩田達明九段、高川秀格名誉本因坊といった強豪を破り、女性として唯一となる8位入賞を果たしました。これは、彼女の実力がいかに抜きん出ていたかを物語るエピソードと言えるでしょう。

結婚、そして晩年

1974年、小林禮子は木谷門下の小林光一と結婚。一男一女をもうけ、子育てと夫のサポート、木谷門下生の育成、プロアマ交流に力を注ぎました。木谷土曜会、仁風会、鳳凰戦などの運営にも尽力し、囲碁界の発展に大きく貢献しました。

しかし、1996年4月12日、癌が進行し入院。4月16日に逝去されました。その功績を称えられ、追贈七段が贈られました。

タイトル歴

女流選手権戦 6期（1963年, 1966-1968年, 1970-1971年）
女流名人戦 2期（1973年, 1975年）
女流鶴聖戦 2期（1981年, 1982年）

囲碁一家

小林禮子の家族は、まさに囲碁一家です。

父：木谷實九段（木谷道場主宰）
夫：小林光一名誉三冠
娘：小林泉美元女流二冠
婿：張栩元五冠
孫：張心澄初段、張心治初段

彼女の血筋は、現代の囲碁界にも脈々と受け継がれています。

小林禮子は、女流囲碁界のパイオニアとして、その名を歴史に刻みました。彼女の功績は、これからも多くの人々に語り継がれていくことでしょう。

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