小林米作

小林 米作（こばやし よねさく）

小林米作は、1905年7月15日に新潟県小須戸町で生まれ、2005年11月6日に亡くなった日本の著名な記録映画カメラマンおよび映画プロデューサーです。彼のキャリアは、科学映画の普及に大きく貢献し、多くの著名な作品を手がけてきました。特に顕微鏡を用いた映像技術においては、彼の pioneersとしての役割が光ります。

人物背景

小林は、酒造業を営む家に生まれ育ちました。旧制旭川中学校を卒業後、叔父が経営する写真館で技術を学び、その後海外での活動を考えましたが、夢は叶いませんでした。そして、インドネシアでコダック社に勤務し、写真現像と印刷技術を習得。帰国後の日本で、彼は映画の世界に身を投じます。映画界に入って以降、二人の息子、小林武史と小林健次もそれぞれヴァイオリニストとして活躍しています。

経歴

彼の映画キャリアは1938年に十字屋映画部への入社から始まります。ここで、彼は先輩の影響を受けながら、映画制作の基礎を学んでいきました。特に1941年の「細菌物語——病原体編」では、顕微鏡撮影技術を駆使し、その後の科学映画制作においての先駆者的な存在となりました。

第二次世界大戦中には、日本映画社に統合された後、南方特派員としてジャワやジャカルタでの取材活動を行いました。その経験は、彼の後の作品にも影響を与えました。抑留中に撮影したシモン・ゴールドベルクの映像は、彼の技術力を証明するものでした。

映画業界での発展

戦後、1946年に日本映画社に復帰し、1948年の奥山大六郎監督作「生きているパン」で撮影を担当。その後も、さまざまな作品に関与しました。1955年には、岡田桑三が設立した東京シネマに参加。1958年には、彼が撮影した「ミクロの世界 -結核菌を追って-」が国際的な賞を受賞し、その名声を一層高めました。

1967年には、自らの制作会社「ヨネ・プロダクション」を設立し、独立したプロデューサーとしての道を進みます。1970年には「アレルギー」がパドヴァ大学科学映画祭でブロンズ牛頭賞を受賞し、1974年には科学技術映画製作功労賞を受賞しました。このように、彼は多くの優れた科学映画を製作し続け、科学教育の発展に大きく寄与しました。

1998年には「脳と潰瘍」の製作を担当し、この作品は科学技術映画祭の優秀作品賞やベルリン医学映画祭のグランプリなど、数多くの賞を受賞。彼の作品は、科学への理解を深める重要な素材として評価されています。

最後に

小林米作は、日本の映像文化に多大な影響を与えた人物であり、その業績は今なお尊敬されています。2005年に亡くなるまで、彼は科学映画の分野で革新を続け、多くの優れた後進に道を開きました。彼が残した作品や技術は、今後の映像制作にも影響を与え続けるでしょう。

もう一度検索