小林英三

小林 英三について

小林英三（こばやし えいぞう、1892年11月9日 - 1972年11月7日）は、日本の政治家かつ実業家として知られ、特に厚生大臣としての活動で評価されています。彼は、参議院議員を3期務めるなど、政界でも大変な影響力を持った人物です。

生い立ちと経歴

小林は広島県尾道市久保町で生まれました。1917年に東京高等工業学校（現在の東京工業大学）を卒業した後、埼玉県川口町（現在の川口市）に移住しました。1920年、彼は株式会社国際重工業を設立し、社長としてその舵を握りました。彼の発明家としての才能は特筆に値し、農業向けの「籾殻かまど」や「俵締機」などを開発し、事業を拡大させました。200を超える特許や実用新案を取得するなど、革新者としての地位を確立しました。

小林は、川口コークス株式会社や株式会社寿屋を設立し、会長職を務めるなど、地元経済界の重階層としても知られています。さらに、川口鋳物工業協同組合理事長や川口工業健康保険組合理事長を務め、産業の発展に寄与しました。また、日本鋳物工業会や埼玉県経営者協会の会長を歴任し、地域社会にも貢献しました。

政治活動

小林は1925年、川口町会議員に当選し政界入りを果たしました。その後、埼玉県議や川口市市議、同市議会議長などを経て、1947年に第1回参議院議員通常選挙に日本自由党から立候補し、当選を果たしました。彼はその後、連続して3回当選しました。

1948年には第2次吉田内閣において商工政務次官に就任し、また参議院の建設、予算、社会労働の各委員長を務めました。1955年には第3次鳩山一郎内閣にて厚生大臣として入閣し、国民年金や国民皆保険の導入に尽力しました。在任中には『厚生白書』の公刊もスタートしました。

1964年には自由民主党両院議員総会長に就任し、1965年の春の叙勲においては勲一等瑞宝章を受賞しましたが、その後同年に政界を引退しました。

生涯と遺産

小林は1972年11月7日に脳出血により79歳で亡くなりました。死去時には従三位に叙され、銀杯一組が賜りました。彼は個性的な人物として知られ、周囲からは親分肌とも評されています。 彼の邸宅は、さいたま市にあり、国の登録有形文化財として保存されています。また、彼の孫である小林玖仁男は「会席料理 二木屋」を創業し、家業を引き継いでいます。

著書

小林は随筆集『がき大将』（第一出版、1961年）も著し、マスコミや世論のあり方、さらには犬同士の喧嘩や芸能人の髪型についても触れた多岐にわたる内容が収められています。彼の多彩な才能や業績は、今でも多くの人々の記憶に残っています。

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