小林茂 (自衛官)

小林茂（こばやし しげる）

小林茂は、1960年11月生まれの日本の陸上自衛官です。宮城県出身で、陸上自衛隊では主に特科（野戦特科）の隊員としてキャリアを重ねました。最終階級は陸将。

経歴

1983年3月、防衛大学校を卒業（第27期）。同期には、後の統合幕僚長となる山崎幸二や、参議院議員の佐藤正久などがいます。卒業後、陸上自衛隊に入隊し、特科部隊に配属されます。

2002年1月、1等陸佐に昇任。同年8月には研究本部研究員に就任。2003年7月には陸上幕僚監部防衛部運用課運用第1班長として、部隊の運用計画を担いました。

2005年7月、第9特科連隊長兼岩手駐屯地司令に就任。部隊長として隊員の指揮・育成にあたりました。2007年3月には陸上幕僚監部人事部人事計画課長となり、自衛隊の人事制度に関する業務を担当しました。

2008年8月1日、陸将補に昇任。2009年3月14日には富士学校特科部長として、特科部隊の教育・訓練を統括しました。2010年7月26日には陸上幕僚監部運用支援・情報部長に就任し、陸上自衛隊全体の情報収集・分析を担いました。

2012年7月26日、第3代第15旅団長に就任。沖縄県の防衛を担当し、2014年2月には「先島に実力部隊を置く必要がある」との見解を示しました。これは、南西諸島における防衛体制の強化を訴えるものでした。2014年8月5日、陸将に昇任し、第36代第3師団長に着任。中部地域を担当する師団長として部隊を指揮しました。

2015年8月4日、防衛大学校幹事に就任。後進の育成に尽力しました。2016年7月1日には、第8代中央即応集団司令官に就任し、自衛隊の即応体制を強化する役割を担いました。2017年7月には、米豪軍の合同演習「タリスマン・セーバー17」に自衛隊が参加するにあたって、担任官を担当。国際共同演習を通じ、自衛隊の能力向上と国際連携の強化に貢献しました。

2018年3月27日、初代陸上総隊司令官に就任。陸上自衛隊の作戦部隊を統括する新たな組織の初代司令官として、その創設と組織運営に尽力しました。同年8月1日に退官。

退官後は、2018年10月11日に東京都危機管理監に就任し、東京都の防災・危機管理体制の強化に貢献。2021年には東京都総務局理事（新型コロナウイルス感染症危機管理担当）として、新型コロナウイルス感染症の危機管理に取り組みました。2022年1月には東京都参与（新型コロナウイルス感染症に係る危機管理対応等に関すること）に就任し、感染症対策の専門家として助言を行いました。同年4月には日本生命保険上席特別営業顧問に就任し、民間企業においてもその経験と知識を活かしています。

小林茂は、自衛隊の要職を歴任し、陸上自衛隊の発展に大きく貢献した人物です。その経験と知識は、退官後も危機管理や民間企業で活かされています。

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