小林裕幸 (アナウンサー)

小林裕幸氏：アナウンサーから教育者へ

小林裕幸氏は、1939年10月12日生まれ。北海道札幌南高等学校、上智大学卒業後、1963年に札幌テレビ放送（STV）に入社しました。STVでは長年にわたりアナウンサーとして活躍し、そのキャリアは実に多岐にわたります。

アナウンサー時代：スポーツ中継からラジオDJまで

小林氏は、スポーツ中継を中心に、ニュース報道やラジオ番組を担当しました。特に、1972年札幌冬季オリンピックでは、日本民間放送代表として70メートル級スキージャンプの金・銀・銅メダル独占の様子を生中継で伝えました。その他にも、プロ野球、ゴルフ、サッカー、アイスホッケーなど、様々なスポーツ中継を担当し、高い視聴率を獲得しました。

ラジオ番組では、人気のディスクジョッキー番組『アタックヤング』（1970年10月～1973年3月）、『夜のディスクパーティー』、『ナイスガイジョッキー』などを担当し、聴取者から高い人気を得ました。朝の情報番組『オハヨー!ほっかいどう』（初代土曜担当、1975年4月～）では、北海道の朝の顔として親しまれました。STVアタックナイターやサンデージャンボスペシャルなどの番組も担当しています。

管理職としての貢献：人材育成への尽力

アナウンサーとしての活動だけでなく、STVでは管理職として組織運営にも貢献しました。1980年7月にアナウンス部課長、1988年7月にはアナウンス部長に就任し、後進のアナウンサー育成にも積極的に関わりました。NNS（日本ニュースネットワーク）30局アナウンサー教育研修講師を務め、多くのアナウンサーの育成に貢献しました。また、1992年7月には番組審議会事務局長・視聴者相談室長、1994年7月には函館放送局長を歴任しました。1999年10月31日にSTVを定年退職しました。

教育者としての第二の人生：英会話の指導

STV退職後も、小林氏は教育者として活躍を続けました。その特技である英会話を活かし、北星学園女子短期大学、札幌大学外国語学部、北海学園大学人文学部、北海道文教大学などで非常勤講師を務めました（1989年～2012年）。2000年4月からは函館大学非常勤講師、2005年には同大学教授に就任し、多くの学生に指導しました。その後、2012年から再び函館大学非常勤講師として活躍しています。

著書：放送業界と函館への貢献

小林氏は、自身の経験に基づいた著書も出版しています。『函館をめぐる人物史』では、函館の歴史と人物像を深く掘り下げ、地域社会への貢献をしています。『放送用語ハンドブック』では、放送業界における専門知識を分かりやすく解説し、後進の育成にも役立てられています。

同期のアナウンサーたち

小林氏と同期のアナウンサーには、青木亮氏、長南敏雄氏、水野政廣氏、木村信子氏、清水祐子氏、八木沢瑠美氏などがいます。彼らとともに、STVの黄金時代を築き上げました。

小林裕幸氏の経歴は、アナウンサー、管理職、そして教育者として、常に高い志と情熱を持って社会に貢献してきた証と言えるでしょう。その経験と知識は、多くの後進にとって貴重な財産となっています。

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