小林豊 (実業家)

小林豊について

小林豊（こばやし ゆたか）は、1951年3月2日に静岡県清水市に生まれた日本のテレビディレクター、プロデューサー、および実業家として知られる人物です。彼はフジテレビ、フジ・メディア・ホールディングスの取締役、テレビ静岡の社長などを歴任し、エンターテインメント業界において多大な影響を与えてきました。愛称は「ブッチャー」と「ぶーちゃん」であり、これらは彼のキャラクターや魅力を象徴しています。

来歴と成長

小林は、清水市の家庭で育ちましたが、中学3年生の頃に父親を亡くしたこともあり、高校受験に失敗した経験があります。その影響で1年間の浪人生活を送り、静岡県立清水東高等学校を卒業した後、専修大学経営学部に進みました。高校時代には野球部に入っていましたが、眼の怪我が原因で退部を余儀なくされたという思い出があります。

大学在学中に、テレビ業界への興味が芽生え、アルバイトを始めました。初めはTBSでドキュメンタリー番組のアシスタントディレクターとしての経験を積み、その後、東京12チャンネルへ移籍。様々な仕事を経て、フジポニーという制作会社で制作活動をスタートさせました。

フジテレビでの活躍

1980年、小林はフジテレビへ転籍しました。当時彼が手がけた多数の番組の中でも、特に『オレたちひょうきん族』や『森田一義アワー 笑っていいとも!』での活動が有名です。『笑っていいとも!』では、彼の独特なキャラクターであるテレフォンディレクター「ブッチャー小林」としても知られました。特にこの番組への出演は、トイレでの緊張の一瞬や、司会者タモリとのかけ合いで印象に残りました。

彼の愛称「ブッチャー」は、プロレスラーの影響を受けたもので、名付け親に島田紳助がいることでも知られています。1983年には、長州力との大学時代のエピソードを語り、視聴者との親近感を獲得しました。その後、彼は「ぶーちゃん小林」としても知られるようになり、人気テレビ番組で幅広く活躍しました。

管理職への昇進

1992年、小林は制作から営業部門へ異動し、そのまま独立することで制作会社を設立しようという考えを持っていましたが、営業局長に就任することで、思いの外長期間にわたりフジテレビで職務を続けることになりました。2005年には執行役員として昇進し、フジテレビのスポーツ局長にも就任しましたが、その後のトラブルで減俸されることもありました。

テレビ静岡社長としての活動

2009年になると、彼はフジ・メディア・ホールディングスおよびフジテレビの取締役を退任し、故郷である静岡でテレビ静岡の社長に就任しました。この時期、彼は社内での反対意見を押し切って情報ワイド番組『情報ワイド てっぺん静岡』をスタートさせるなど、新たな挑戦を続けました。また、新社屋の建設に取り組み、地元メディアの発展にも貢献しました。

2011年、彼は24年ぶりにメディア出演を果たし、その後も様々な形でエンターテインメントの世界に貢献し続けています。2019年には社長の座を譲り、相談役へと退いた小林は、その長いメディアキャリアで築いた人脈と経験を活かし、後進の支援にも注力しています。

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