小柳奈穂子

小柳奈穂子について

小柳奈穂子（こやなぎ なおこ）は、1976年9月17日に東京都で生まれた宝塚歌劇団の演出家である。彼女は光塩女子学院中等科・高等科を経て、慶應義塾大学の文学部図書館情報学科を卒業し、演劇の世界でのキャリアを築いてきた。

略歴

1998年に宝塚歌劇団の嘱託演出助手としてキャリアをスタートさせ、1999年には正式に入団。初めての演出作品は2002年のバウホール公演『SLAPSTICK』であり、ここから彼女の独自の演出スタイルが始まった。その後、彼女は2003年に『アメリカン・パイ』において原作の萩尾望都の作品世界を舞台上に再現する試みを行い、どのようにして原作の魅力を生かすかを探求した。

彼女の演出作品には、主演者の趣味を取り入れるなど、個性的なアプローチが多く見られ、特に2004年の『NAKED CITY』では主演の彩吹真央の趣味であるカメラを作品に融合させるなど、演出家としての感性を表現している。2011年には『めぐり会いは再び -My only shinin' star-』で大劇場演出デビューを果たし、その後も数々のヒット作を手掛けている。

人物・エピソード

小柳は、長野県松本市で生を受けたが、幼少期は東京と大阪で過ごした。その影響からか、インドア派であり、様々なジャンルの書籍に親しみながら、その中で培った感性を舞台作りに活かしている。高校3年生の時に小池修一郎演出の『PUCK』に衝撃を受け、日本のミュージカルの可能性に魅了されたという。

この経験が彼女の創作活動に大きな影響を与え、慶應義塾大学では小劇場の制作に三年間携わりながら、演出の道を確かなものにしていった。宝塚歌劇団では、植田景子、児玉明子に次ぐ3人目の女性として演出部に採用され、女性の視点を活かした独自の演出で注目を集めている。

舞台作品の実績

小柳は、多くの大劇場作品やバウ・ミュージカルに関与しており、彼女の作・演出による作品は観客に深い感動を与えてきた。代表作として、ロマンティック・ミュージカル『めぐり会いは再び -My only shinin' star-』や『Shall we ダンス?』、またミュージカル『ルパン三世 -王妃の首飾りを追え!-』などがある。外部の舞台作品や映画でも彼女の演出が評価され、特に『赤線』では脚本も手掛けた。

今後の展望

小柳奈穂子は、今後も宝塚歌劇団の舞台を通じて新しい物語や視覚的表現を追求し、観客に感動と驚きを提供していくことが期待されている。彼女の独特な演出技法と感性がどのように舞台に新しい息吹を吹き込むかが注目される。

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