小樽がらす市

小樽がらす市：ガラスの街を彩る夏の祭典

小樽がらす市は、北海道小樽市で毎年7月に開催される、ガラス工芸の魅力を満喫できるイベントです。旧手宮線跡地を会場に、北海道内外からガラス工房が集まり、個性豊かな作品の展示販売や、実際にガラス制作を体験できるワークショップなどが行われます。

イベントの沿革

小樽のガラス製品は、かつて中小企業庁の支援事業に選ばれ、国内外でPR活動が行われていました。その活動の一環として、物販イベントの開催が企画されたのが、小樽がらす市の始まりです。観光客向けのお土産品としての需要が高い小樽ガラスですが、地元での消費拡大を目指し、市民にもその魅力を再発見してもらうことを目的としています。

イベントの企画にあたっては、東京都の「すみだガラス市」や、北海道の「えべつやきもの市」などが参考にされました。会場は、かつて小樽の産業を支えた旧手宮線跡地が選ばれ、おたる潮まつりの時期に合わせて開催することで、多くの集客を見込んでいます。

イベントの見どころ

小樽がらす市では、様々な企画が用意されています。

風鈴トンネル：色とりどりの風鈴が連なるトンネルは、写真撮影の人気スポット。夜間にはライトアップされ、幻想的な雰囲気を楽しめます。
グラスデザインコンテスト：小樽市内の小中学生や一般の方からデザインを公募し、プロのガラス職人が実際に作品を制作。独創的なアイデアが形になる過程を見ることができます。
* 制作体験：実際にガラスを加工して、オリジナルの作品を作ることができます。吹きガラスやサンドブラストなど、様々な技法を体験できます。

これらの企画を通して、ガラスの美しさや奥深さを体験できます。

東日本大震災復興支援

2011年の東日本大震災発生後には、被災地へ送る風鈴を制作するワークショップが開催されました。参加者たちの復興への願いが込められた風鈴は、被災地へと届けられました。

コロナ禍からの復活

新型コロナウイルスの影響で2020年から開催が中止されていましたが、2023年には4年ぶりに開催されました。感染対策を徹底しつつ、小樽のガラス職人が制作した作品を展示する特別企画「ガラスの贈り物応募企画〜ガラス色のありがとう〜」を実施し、コロナ禍で感じた感謝の気持ちを届ける機会を設けました。

冬の小樽がらす市

また、2月には「小樽雪あかりの路」の期間中、「冬の小樽がらす市」が開催されていました。運河プラザを会場に、ガラス製品の販売や制作体験が行われ、冬の小樽を彩るイベントとして親しまれていましたが、2019年2月をもって終了しました。

多くの人々を魅了するイベント

小樽がらす市は、その魅力的な企画と美しいガラス作品で、多くの人々を魅了してきました。リピーターも多く、夏の小樽観光には欠かせないイベントとなっています。小樽の街を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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