小樽市警察

小樽市警察の歴史

小樽市警察（おたるしけいさつ）は、北海道小樽市における自治体警察の一つとして、1948年に設立されました。これにより、それまで存在していた北海道警察部が解体され、新たに小樽市警察署が設置されたのです。この組織の設立は、旧警察法の施行に伴うものでした。

設立背景

1948年3月7日、小樽市警察署が正式に発足しました。この時、組織の基盤が整えられ、総務課、治安課、外務課、水上出張所などが設置されました。特に治安課は重要な役割を果たしましたが、同年12月には経済課が独立し、組織の複雑さが増しました。

その後、1954年に新警察法が施行されると、国家地方警察と自治体警察は廃止され、小樽市警察も北海道警察に統合されることとなりました。このため、小樽市警察は姿を消すこととなったのです。

組織構成

発足当初の小樽市警察署の組織は次のように構成されています。総務課、治安課、外務課、水上出張所を基盤として、各種の係が設置されていました。この中で、人事装備係や経済防犯係、捜査係などが重要な役割を担っていました。

1950年には、治安課が捜査課と警備課の2つに分けられ、さらに総務課が警務課と調査課に分かれるなど、組織は流動的に変化していきました。また、経済事情の好転により経済課は捜査課に併合されたのです。こうした変化は、小樽市警察の運営に大きな影響を与えました。

職員

小樽市警察の職員数は、設立当初の289名から、1953年には355名に増加しました。警察長や警部補、巡査などさまざまな階級の職員が配置されており、その中には警察事務吏員や技術吏員も含まれていました。特に、巡査は主力となる存在であり、街の治安維持に貢献していました。

このように、小樽市警察は設立から数年間の間に様々な変遷を経て、人員や組織の構成が変化していったのです。

装備

小樽市警察の発足時、保有していた車両は乗用車やトラック、オートバイなど限られたものでしたが、運用開始から数年内には機動性を高めるための新たな装備が整えられました。1949年にはオートバイやサイドカーが追加され、1952年にはスクーターも導入されています。こうした装備の充実は、日々のパトロールや捜査活動を支える重要な要素となりました。

統合と廃止

小樽市警察は1954年に北海道警察に統合されると、その後の自治体警察はすべて国家警察に統合される運命を辿りました。この統合により、小樽市警察の役割は終わりを迎え、多くの職員が北海道警察に移管されました。

小樽市警察の歴史は、自治体による治安維持の一形態として地域社会に重要な役割を果たしていたことを示しています。小樽市の治安と安全を守るために尽力したこの組織は、今では歴史の一部となっています。

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