小泉文夫音楽賞とは？意味をやさしく解説

小泉文夫音楽賞について

概要

小泉文夫音楽賞（Fumio Koizumi Prize）は、1989年に設けられ、日本の東京で贈られる国際的な学術賞です。この賞は、民族音楽学の領域で特出した成果を残した個人または団体に対し、公益信託小泉文夫記念民族音楽基金によって授与されます。受賞者は、お祝いの場である授賞式に出席し、受賞講演を行うことが求められています。さらに、受賞者は自ら選んだ日本の大学での講演も義務付けられていますが、これまでには授賞式を欠席し、講演を代読させたケースも存在します。

候補者の選考

毎年秋には、受賞候補者の推薦が世界中の民族音楽研究機関や専門家から求められ、その結果をもとに選考委員会が受賞者を決定します。この選考プロセスは、公平性と透明性を重視して行われています。

歴史

この賞の設立は、小泉文夫教授（1927ー1983年）を記念して行われました。彼の未亡人である小泉三枝子が、1989年の設立日である10月11日に夫の功績を顕彰するためにこの基金を設立しました。その功績を称えるために、民族音楽に大きく貢献した個人や団体が表彰されるのです。

第1回目の授賞式は、1990年の4月に行われました。この時、初の受賞者としてイギリスの民族音楽学者ジョン・ブラッキングと東京芸術大学の民族音楽ゼミナールが選ばれました。以降、この賞は毎年続き、第31回まで受賞式が行われました。

2021年には、42人の個人および6団体が贈られ、その詳細や受賞理由は公式サイトに掲載されています。新型コロナウイルスの影響により、最終的な授賞式は無観客で行われることになりました。

受賞者リスト一部

受賞者の中には、国際的に著名な研究者や学者が名を連ねています。

- 1990年: ジョン・ブラッキング（イギリス）および東京芸術大学民族音楽ゼミナール
- 1991年: ホセ・マセダ（フィリピン）および井野辺潔（日本）
- 2000年: 間宮芳生（日本）
- 2021年: リチャード・エマート（日本）、財団法人民主音楽協会（特別賞）など、さまざまな国からの受賞者が存在しました。

公式ウェブサイトと参考資料

詳細な受賞者リストや受賞講演のテキスト情報は、公式サイトに掲載されています。ここでは、各受賞年の講演内容や小泉文夫の功績についての情報を参照できます。また、東京芸術大学に設置された小泉文夫記念資料室でも、さまざまな資料が公開されています。

参考リンク

この賞は、日本における民族音楽学の発展を支える重要な役割を果たしており、その意義と影響は今後も多くの研究者や学生に受け継がれていくことでしょう。

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