小津博司

小津博司：日本の検察官としての足跡

小津博司は、1949年7月21日に三重県伊勢市で生まれました。東京大学法学部在学中に司法試験に合格し、1974年に検察官として任官しました。同期には、柳俊夫（公安調査庁長官、大阪高検検事長）などがいます。

キャリアの初期

小津は、佐賀地検検事正、最高検検事などを経て、2004年に法務省大臣官房長に就任しました。2006年には刑事局長となり、同年、小泉内閣のタウンミーティングにおける「やらせ」問題で厳重注意処分を受けました。しかし、その後のキャリアでは、2007年に法務事務次官、2009年には札幌高等検察庁検事長と要職を歴任しています。

地方検察庁での勤務は数年にとどまり、大半を法務省で過ごしたことから、早くから検事総長候補と目されていました。

障害者郵便制度悪用事件と謝罪

2009年に発覚した障害者郵便制度悪用事件では、厚生労働省元局長の村木厚子に対する無罪判決が確定しました。その3カ月後、小津は村木に面会し、謝罪しました。

人物像と趣味

小津は、敵を作らない穏やかな人柄で知られています。趣味は釣りやハイキングなど、自然に触れることを楽しんでいます。

略歴詳細

1968年3月：三重県立伊勢高等学校卒業
1971年10月1日：司法試験第二次試験合格
1972年3月：東京大学法学部卒業
1972年4月：司法修習生（26期）
1974年4月11日：司法修習修了
1974年4月12日：東京地方検察庁検事
1975年3月24日：法務省刑事局付併任
1977年7月1日：富山地方検察庁検事
1979年8月15日：東京地方検察庁検事
1981年8月17日：法務省刑事局付併任
1983年7月：外務省在ドイツ連邦共和国日本国大使館一等書記官
1986年8月6日：法務大臣官房人事課付
1989年9月4日：法務大臣官房司法法制調査部参事官兼法務大臣官房司法法制調査部司法法制課外国法事務弁護士資格審査室長兼法務大臣官房人事課付
1991年4月4日：解法務大臣官房司法法制調査部司法法制課外国法事務弁護士資格審査室長
1991年7月1日：東京地方検察庁検事
1992年4月1日：法務大臣官房参事官
1994年4月11日：法務省刑事局刑事課長
1996年1月10日：法務省刑事局総務課長
1998年6月10日：法務大臣官房人事課長
2001年6月29日：佐賀[[地方検察庁]]検事正
2002年8月23日：最高検察庁検事
2003年5月20日：法務省大臣官房付併任、行刑改革推進委員会顧問会議議事務局長代理
2004年1月6日：内閣官房内閣審議官（内閣官房副長官補付）併任
2004年6月25日：法務省大臣官房長
2006年6月30日：法務省刑事局長
2007年7月10日：法務事務次官
2009年7月14日：札幌高等検察庁検事長
2010年12月27日：次長検事
2011年8月11日：東京高等検察庁検事長
2012年7月20日：検事総長
2014年7月18日：退官
2014年9月1日：弁護士（東京第一弁護士会）、小津法律事務所所長
2015年4月1日：トヨタ自動車株式会社監査役
2015年6月19日：三井物産株式会社監査役
2016年3月29日：一般財団法人清水育英会代表理事
2017年3月：株式会社資生堂監査役
* 2019年11月3日：瑞宝大綬章受章

退官後の活動

退官後は弁護士として活動を開始し、小津法律事務所を設立しました。また、トヨタ自動車や三井物産などの監査役も務め、多方面で活躍しています。

小津博司は、検察官としての長年の経験と、その穏やかな人柄で、多くの人々に信頼されてきました。彼のキャリアは、日本の法曹界において重要な足跡を残しています。

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