小田切秀人

小田切 秀人(おだぎり ひでと)



小田切秀人は、1964年3月17日生まれで、東京都昭島市にルーツを持つ指導棋士です。現在は六段の資格を有しています。彼の将棋人生は1977年に始まり、佐瀬勇次名誉九段の門下で関東奨励会に入会しましたが、1984年の年末には2級という段位で退会することになりました。奨励会に在籍していた当時、彼は将棋会館の「子供将棋スクール」で講師として活動していました。

奨励会を退会後、小田切は約4年間にわたり将棋関連のライターとして活動し、週刊将棋の記者として将棋に関する記事を書いていました。また、カメラやその他のライティングにも携わっていました。1985年には、準棋士(現行の指導棋士相当)として初段に昇進し、本領発揮の時を迎えます。

彼の教育者としての道は、国立市においてコミュニティセンターでのこども将棋教室の開設によって始まりましたが、センターの廃止に伴い、教室も閉講されました。その後2001年には、杉並区に「こども将棋教室 棋友館」を設立し、ここで子供たちに将棋を教えています。指導の対象は未就学児から中学生まで幅広く、指導した子供たちは1000人を超えるとされています。

棋友館では、多面指しによる指導対局や、生徒同士の練習対局など、さまざまな形で将棋を学ぶ機会が提供されています。また、プロ棋士が訪れることがあり、将棋大会では著名な棋士である渡辺明から寄贈された扇子や色紙が景品として用意されています。小田切自身や才能ある生徒たちが中心となり、団体戦にも参加しており、2009年からは日本将棋連盟の正式な支部として「棋友館支部」が登録されています。

将棋教育に対する情熱は近年、さまざまな著書にも表れています。彼の著作には、「勝つための受け: 積極果敢な『受けの達人』になろう!」(2000年、主婦と生活社)や、「将棋の教え方学び方: 指導のプロの実践テクニック」(2002年、毎日コミュニケーションズ)などがあります。また、羽生善治と共同執筆した書籍も数多くあり、「羽生善治のこども将棋シリーズ」として子供たちへの指導技術や基本を解説しています。

さらに、小田切は漫画『コマコマ』において内容への協力も行っており、作中に登場する将棋教室は彼の「棋友館」をモデルにしています。このように、彼は将棋界において重要な存在であり、多くの若者たちに将棋の楽しさと技を広める役割を果たしています。

なお、彼の最新の活動については公式ウェブサイトやSNSで確認できるので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

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