小田急電鉄の電気機関車

小田急電鉄の電気機関車について

小田急電鉄がかつて所有していた5種類の電気機関車、それはデキ1010形、デキ1020形、デキ1030形、デキ1040形、そしてデキ1050形です。これらは電気機関車には「デキ」という形名が付されておりながら、車両番号は従来の国鉄方式を採用しています。このように形式名と番号の形式が異なったことは、小田急の車両の時代背景を映し出しています。2002年には、EB1051号の廃車をもって本線用電気機関車の運用が終了しました。

デキ1010形

デキ1010形は1927年に川崎造船所で製造された電気機関車で、前後に短いボンネットを持つ40t級の凸型機です。小田急の歴史の中で重要な役割を果たし、1941年に小田急電鉄に統合された際には形式名が変更されました。1984年に廃車となるまで、デキ1010形は小田急の陸上輸送ネットワークで重要な存在でした。特に、ED1011号については、1961年に特急車両の2階運転台を模索するための試験が行われたことが特筆すべき点です。

諸元

• - 全長: 10,088mm
• - 全高: 3,990mm
• - 全幅: 2,702mm
• - 重量: 41.0t
• - 電気方式: 直流1,500V
• - 主電動機: K7-1503-B型 (112kW) ×4基

デキ1020形

デキ1020形は1930年に川崎車輌で製造された50t級の電気機関車で、側面に並んだ7つの丸い窓が特徴的です。この機関車は、1942年に小田急電鉄に改称され、その後岳南鉄道に譲渡されました。入換え用の役割を果たしていましたが、1988年に廃車となりました。

諸元

• - 全長: 10,654mm
• - 全高: 4,142mm
• - 全幅: 2,732mm
• - 重量: 50.0t
• - 電気方式: 直流1,500V
• - 主電動機: K7-2003-B (130kW) ×4

デキ1030形

デキ1030形もまた1930年に製造された電気機関車で、50t級の箱型車体を持ち、特に前面は3枚の窓が配置されています。この機器は1997年に廃車されるまで、長期にわたって小田急の運行に寄与してきました。

諸元

• - 全長: 11,450mm
• - 全高: 4,100mm
• - 全幅: 2,740mm
• - 重量: 50.0t
• - 電気方式: 直流1,500V
• - 主電動機: TDK-564-A (130kW) ×4

デキ1040形

デキ1040形は1951年に製造された50t級の電気機関車で、600kWの出力を誇ります。この機関車は、発電ブレーキを装備しており、貨物列車廃止後は新車搬入時に使用されましたが、1996年に廃車となりました。

諸元

• - 全長: 13,800mm
• - 全高: 4,090mm
• - 全幅: 2,710mm
• - 重量: 50.0t
• - 電気方式: 直流1,500V
• - 主電動機: MB-266-AF型 (150kW) ×4

デキ1050形

デキ1050形はさらに小型の凸型機で、1950年に製造されました。この機関車はもともと日本専売公社の専用線で使用されており、後に小田急に移管されました。2003年に廃車となるまで、主に場内の入換え用として活躍しました。

諸元

• - 全長: 6,450mm
• - 全高: 4,100mm
• - 全幅: 2,522mm
• - 重量: 15.7t
• - 電気方式: 直流1,500V
• - 主電動機: HS-255Fr型 (60kW) ×2基

以上が小田急電鉄の電気機関車の概要です。これらの機関車は同社の歴史を語る上で欠かせない存在でした。

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