小畑沙織

小畑 沙織: 元女子プロテニス選手

小畑沙織（おばた さおり）は1978年4月23日に北海道札幌市で生まれた、日本の元女子プロテニス選手です。彼女の特筆すべき点は、左利きの選手であり、バックハンド・ストロークを両手で打つスタイルを持っていたことです。身長165cm、体重60kgという体格で、シングルスでは自己最高ランク39位を記録しました（2004年2月9日付）。現役時代は、ヨネックスと契約していました。

テニスキャリアの始まり

小畑は5歳という幼少期からテニスを学び始めました。彼女は東京都渋谷区にある富士見丘高等学校を卒業した後、1997年3月にプロとしてのキャリアをスタートさせました。彼女のテニスキャリアにおける重要なマイルストーンの一つは、1998年に全日本テニス選手権で女子シングルス初優勝を達成したことです。

しかし、翌年の1999年には大きな怪我を抱え、選手生命を危ぶまれる時期が訪れました。その後、彼女はリハビリを経て、同年11月にはデンマークのルングステッドで開催された女子下部ツアーの大会において、予選を勝ち上がり準決勝に進出するという快挙を成し遂げました。

WTAツアーでの活躍

2000年10月、小畑は中国・上海市で行われたトーナメントに出場し、初めてWTAツアー大会でベスト8に進出しました。その後も成績を上げ、2003年10月にはウズベキスタンのタシュケントでの大会で初のWTAツアー決勝に進出しますが、スペインの選手ビルヒニア・ルアノ・パスクアルに敗れ、初優勝の夢は叶いませんでした。なお、この年の6月にはイギリスのイーストボーン国際選手権で当時世界ランキング11位だったエレナ・ドキッチを破るという素晴らしい勝利を収めています。

4大大会においては、2003年の全米オープンと2004年の全豪オープンで、連続して3回戦に進出しました。2003年全米オープンの3回戦では、ジュスティーヌ・エナン・アーデンに敗れましたが、2004年全豪オープンでもナタリー・ドシーに敗れるなど、壁にぶつかり続けました。それでもこの事が彼女をより強くし、2004年には自己最高の39位にランキングを上げました。

さらに、2004年のアテネオリンピックにも出場し、杉山愛や浅越しのぶ、森上亜希子と共に日本代表としてテニス競技に参加。女子ダブルスでは森上とペアを組みましたが、2回戦でアルゼンチンのペアに敗れました。

引退とその後

その後、右膝の負傷が影響して彼女のプレーは難しくなり、2006年6月1日に28歳という若さで現役を引退することを決意します。引退後もテニス界にとどまるために、彼女はダブルス上達のためのDVDを共著で出版するなど、指導者としての道を歩み始めました。

WTAツアーと4大大会の成績

WTAツアー決勝進出結果

• - シングルス: 1回（0勝1敗）
• - ダブルス: 2回（1勝1敗）

4大大会シングルス成績

• - W:優勝, F:準優勝, SF:ベスト4, QF:ベスト8, #R:回戦敗退

彼女の活躍はその後の日本の女子テニス界にも影響を与え、現在の選手たちの道を開く一助となっています。小畑沙織のテニスキャリアは、苦労を乗り越えた証でもあり、多くのファンに愛され続けています。

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