小秋元段

小秋元段（こあきもと だん）

プロフィール

小秋元段は、1968年生まれの日本の国文学者です。法政大学文学部教授として教鞭を執っています。専門は中世文学であり、特に軍記物語『太平記』の研究において、その成立、諸本、出版に関する詳細な研究で知られています。

学歴と職歴

神奈川県横浜市出身で、神奈川県立横浜緑ケ丘高等学校を卒業後、1990年に慶應義塾大学文学部国文学専攻を卒業しました。1995年には同大学院博士課程を満期退学しています。その後、江戸川女子短期大学専任講師を経て、1998年に法政大学文学部に専任講師として着任しました。2001年に助教授、2007年に准教授を経て、2009年より教授として現在に至ります。

また、海外の大学でも教鞭を執っており、四川外国語大学と北京外国語大学北京日本学研究所で客員教授を務めた経験があります。

受賞歴

2000年に日本古典文学会賞を受賞しています。2006年には、「『太平記』の成立・諸本・出版に関する総合的研究」で慶應義塾大学から文学博士号を授与されました。

研究内容

小秋元段の研究は、『太平記』を中心に展開されています。その研究は、物語の成立過程、様々な写本、そして出版に至るまでの多岐にわたる側面に及んでおり、中世文学研究に大きく貢献しています。

『太平記』は、南北朝時代を舞台にした軍記物語であり、その複雑な成立過程や、テキストの異同が研究者にとっての課題でした。小秋元氏は、これらの課題に対し、詳細な文献学的研究を通じて、新たな知見を提供してきました。特に、古活字版の研究は、当時の出版文化やテキスト伝承を理解する上で重要な成果と言えます。

著書

小秋元段は、数多くの著書を出版しています。主な著書は以下の通りです。

『太平記・梅松論の研究』（汲古書院、2005年）
『太平記と古活字版の時代』（新典社、2006年）
『日本文学研究論文集成 平家物語 太平記』（佐伯真一共編、若草書房、1999年）
『実力養成総合漢字問題集』（川鍋義一共編、おうふう、2008年）
『校訂 京大本 太平記』（北村昌幸・長坂成行・和田琢磨共編著、勉誠出版、2011年）
『増補太平記と古活字版の時代』（新典社、2018年）
『太平記新考』（汲古書院、2024年）

これらの著作は、中世文学、特に『太平記』の研究において、重要な参考文献となっています。また、古典文学の研究だけでなく、漢字問題集の編纂にも携わるなど、幅広い活動を行っています。

外部リンク

法政大学の公式サイトへのリンク'>小秋元 段 - 法政大学


小秋元段の研究は、中世文学研究において重要な位置を占めており、その業績は今後も多くの研究者に影響を与え続けるでしょう。

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