小笠原欣幸

小笠原 欣幸のプロフィール

小笠原 欣幸（おがさわら よしゆき、1958年3月生まれ）は、日本の著名な政治学者であり、台湾の政治について深い知見を持っています。彼は東京外国語大学の名誉教授として、また台湾国立清華大学の栄誉講座教授としても活躍しています。彼の学位は社会学博士であり（授与大学は一橋大学）、比較政治学及び台湾政治の専門家として幅広い研究を行っています。また、日本台湾学会の理事としても活動し、政治学の発展に寄与しています。

学歴と教育経歴

小笠原氏は1981年に一橋大学社会学部を卒業し、その後1983年に修士課程を修了しました。1986年には、論文「ハロルド・ラスキの『同意による革命』論研究」をもって社会学博士の学位を取得しました。博士課程の審査官には指導教官の都築忠七をはじめ、田中浩や加藤哲郎が名を連ねています。彼の研究生活はイギリスの政治思想史から始まりましたが、その後は台湾政治に焦点を移し、特にエスニシティ問題や選挙に関心を深めてきました。

1991年には東京外国語大学外国語学部の講師としてキャリアをスタートし、1994年には助教授に昇進しました。その後、中国語学習や台湾研究に取り組むようになり、1999年から2000年にかけて台湾の国立政治大学中山研究所にて客員研究員としても活動しました。2004年には東京外国語大学大学院地域文化研究科の助教授となり、2013年には同校の総合国際学研究院の准教授に就任しました。2020年には教授に昇進し、2023年3月に定年退職後は名誉教授に就任しています。そして2024年からは台湾の国立清華大学で栄誉講座教授として新たな挑戦を始める予定です。

受賞歴

小笠原氏の業績が評価され、彼は幾つかの賞を受賞しています。特に、著書『台湾総統選挙』（2019年）においては樫山純三賞学術書賞やアジア・太平洋賞の特別賞を受賞しました。また、日台相互理解への貢献が評価され、2024年8月には外務大臣表彰を受けるなど国際的な評価も得ています。

主な著書

小笠原氏は多くの著作を残しており、特に以下の著書が知られています：

• - 『ハロルド・ラスキ――政治に挑んだ政治学者』（1987年、勁草書房）
• - 『衰退国家の政治経済学』（1993年、勁草書房）
• - 『台湾総統選挙』（2019年、晃洋書房）

また、共著や翻訳の作品も多くあり、政治学や台湾の研究に貢献しています。翻訳作品にはアンドリュー・ギャンブルの著作が含まれています。

まとめ

小笠原欣幸氏は、日本と台湾の政治学界において重要な役割を果たしている学者です。彼の幅広い知識と多様な業績は、台湾政治の理解を深める上で貴重な資料となっています。今後の彼の研究活動にも期待が寄せられています。

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