小笠原資料館

小笠原資料館について

小笠原資料館は、長野県飯田市伊豆木にある小笠原書院に附属する資料館です。この資料館は、「飯田市旧小笠原家書院・小笠原資料館条例」に基づき設置され、現在は三穂まちづくり委員会が施設の運営を行っています。

建設の経緯

旧小笠原家書院は、1952年（昭和27年）に国の重要文化財に指定された歴史的建造物です。書院内には、武具や什器などが保管されており、これらの品々を展示する資料館の建設が、地元住民の長年の要望でした。

1987年（昭和62年）に、地元自治会からの早期建設の陳情が飯田市議会で採択され、資料館建設に向けた動きが加速しました。1990年（平成2年）には建設促進委員会が発足し、展示品の目録作成などが進められました。建設促進委員会、飯田市教育委員会、小笠原家による協議の結果、設計は小笠原家にゆかりのある建築ユニットSANAA（妹島和世ら）に決定し、1998年（平成10年）4月から建設が始まり、1999年（平成11年）10月2日に開館を迎えました。

主な展示資料

資料館では、以下のような資料が展示されています。

伊豆木小笠原家の出自と系譜：小笠原家の系図、刀、道中羽織、弓矢など
小笠原流を伝える解説文
伊豆木での生活と領民との関わりを示す日用品

これらの展示品を通して、小笠原家の歴史や文化、当時の生活様式に触れることができます。

建物の特徴

資料館の建物は、その建築デザインにも特徴があります。

書院から一定の距離を保ちつつ、建物を山際に細長く配置し、柱によって地面から浮かせる構造となっています。この設計により、山に囲まれた城郭の遺構のような雰囲気を演出し、湿度が高い地面から離れた良好な展示・収蔵環境を実現しています。

エントランスホールからは、背後の山と建物の間のスロープを通り、山を楽しみながらアクセスできます。エントランスホールに到着すると、目の前に書院の美しいこけら葺きの屋根が現れます。また、休憩スペースからは、のどかな里山の風景を望むことができます。

利用案内

公開時間:

3月1日～11月30日：午前9時～午後5時
12月1日～翌年2月末日：午前9時～午後4時

休館日:

毎週月曜日
国民の祝日の翌日
年末年始

観覧料:

一般（高校生以上）：300円（200円） ※（ ）内は20人以上の団体料金
小中学生：150円（100円） ※（ ）内は20人以上の団体料金

駐車場:

あり（491号線沿い、JAみなみ信州三穂近く）

アクセス:

JR飯田線天竜峡駅から車で10分
中央自動車道飯田ICから車で20分
三遠南信自動車道天龍峡ICから車で10分

関連情報

関連項目:
伊豆木陣屋

外部リンク:
旧小笠原家書院・小笠原資料館 - 信州の文化施設
* 旧小笠原家書院・小笠原資料館 - 長野県文化振興事業団アーツカウンシル推進局

小笠原資料館は、歴史と文化に触れ、自然と建築美を同時に楽しめる場所です。ぜひ一度、訪れてみてください。

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