小菅正伸

小菅 正伸（こすが まさのぶ）

1956年1月20日生まれ。日本の会計学者で、特に管理会計を専門としています。長年にわたり関西学院大学で教鞭を執り、学内では副学長や常任理事といった重要な役職を歴任しました。また、学外でも日本原価計算研究学会会長や企業の監査役を務めるなど、学界と実務界の両方で多大な貢献をしています。

経歴

小菅正伸氏は、1978年に関西学院大学商学部を卒業しました。その後、同大学の大学院商学研究科に進学し、1983年に博士課程後期課程を単位取得満期退学しています。同年には、母校である関西学院大学商学部の専任講師として教員としてのキャリアをスタートさせました。

1993年には同学部教授に昇任。研究活動においては、1994年にオーストラリアのマッコーリー大学で客員研究員として滞在し、国際的な視点も深めました。1998年には関西学院大学から博士（商学）の学位を取得しています。

大学における教育・研究活動に加え、大学運営においても中心的な役割を担うようになります。2005年には関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科会計専門職専攻の教授を兼任。さらに、2007年には入試部長、2010年には商学部長を歴任し、学部や大学全体の運営に関わりました。

学外での活動も精力的に行いました。2006年には公認会計士試験の試験委員を務め、専門知識の普及と人材育成に貢献しました。学界では、2012年に日本原価計算研究学会会長に就任し、原価計算研究の発展に尽力しました。また、同年には竹中工務店監査役に就任するなど、実務界においてもその専門性を生かしています。

関西学院においては、2014年に常任理事および副学長、さらには教務機構長といった最高レベルの学内要職に就きました。2015年にはサンワカンパニーの取締役、日本会計研究学会の理事を務めるなど、引き続き学外での活動も活発に行いました。

その後も、2018年、2019年と連続して関西学院大学副学長に再任され、大阪梅田キャンパス代表、西宮北口キャンパス代表なども兼任し、大学の広報・連携拠点運営にも深く関与しました。このように、小菅氏は長年にわたり関西学院大学の発展に寄与すると同時に、会計学の分野における教育、研究、そして実務への貢献を続けました。

主要著書

管理会計分野を中心に、数多くの著作を公表しています。

『行動的予算管理論』（中央経済社、1992年）
『基本原価会計論』（中央経済社、1999年）
『原価会計の基礎』（中央経済社、2007年）
『管理会計論 問題演習編』（山本浩二、小倉昇、尾畑裕、中村博之と共編著、中央経済社、2008年）

これらの著書は、管理会計の研究者や実務家、学生にとって重要な文献となっています。

小菅正伸氏は、その多岐にわたる活動を通じて、会計学、特に管理会計分野の発展に貢献し、教育機関の運営においても指導的な役割を果たした、日本の代表的な会計学者の一人です。

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