小菅県

小菅県について

小菅県は、1869年（明治2年）に明治政府によって設置された県です。武蔵国内の旧幕府領や旗本領を管轄するために設けられました。現在の東京都足立区、葛飾区、江戸川区の一部、江東区の一部、荒川区のごく一部、埼玉[[県]]草加市の大部分、そして千葉[[県]]東葛地域にあたる広大な地域を管轄していました。

県庁は、葛飾郡小菅村（現在の東京都葛飾区小菅一丁目）の旧幕府小菅御殿（旧関東郡代小菅陣屋、現在の東京拘置所）に置かれました。この場所が県名「小菅県」の由来となっています。小菅県は、東京府との管轄区域の交換を経て、主に東京の北東郊外を統治しました。

初代県知事である河瀬秀治は、県民の生活安定のため、備荒貯蓄と窮民救済を目的とした「報恩社」を設立しました。これは、七分積金に似た制度で、困窮した人々を救済するための重要な機関でした。

小菅県の歴史

小菅県は、1869年1月13日に武蔵知[[県事]]であった河瀬秀治の管轄区域をもって設置されました。しかし、その後の行政区画の変更により、同年4月には豊島郡の船方村と堀ノ内村が東京府に移管されました。

1871年（明治4年）7月14日、廃[[藩置県]]が行われ、同年11月14日に第1次府県統合により小菅県は廃止されました。その管轄区域は、東京府（第1次）と品川[[県]]に合併し、東京府（第2次）となりました。これにより、小菅県はわずか2年余りでその歴史を終えることとなりました。

管轄地域

小菅県の管轄地域は、以下の通りでした。

武蔵国
豊島郡の一部
足立郡の一部（現在の東京都域）
葛飾郡の一部（現在の東京都域、埼玉[[県]]草加市の大部分）
下総国
葛飾郡の一部（現在の千葉[[県]]域）

当時の戸口は29,379戸、人口は162,067人でした（府藩県別人員表による）。ただし、詳細な地域区分は複雑であったため、各郡の項目を参照する必要があります。

歴代知事

小菅県には、以下の知事が在任しました。

河瀬秀治
1869年1月13日（1869年2月23日） - 1869年7月20日（1869年8月27日）：県知事（前武蔵知[[県事]]、元宮津[[藩]]士）
1869年7月20日（1869年8月27日） - 1870年11月26日：県知事
1870年11月26日 - 1871年11月14日（1871年12月25日）：知事

河瀬秀治は、小菅県の設立から廃止まで、一貫して知事を務めました。

参考文献

小菅県に関する参考文献は、関連項目にある武蔵国、東京府、千葉[[県]]、府[[藩県三治制]]などに関する文献を参照してください。

関連項目

武蔵国
東京府
千葉[[県]]
* 府[[藩県三治制]]

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