小郡改良

小郡改良（おごおりかいりょう）

小郡改良は、山口県山口市にある国道9号の重要な改良事業であり、特に山口市小郡柳井田から小郡三軒屋（交通センター前交差点）にかけての区間を対象としています。この改良事業は、地域の交通効率の向上や通行安全を図ることを目的として、長年の計画を経て実施され、2011年9月29日に全ての区間が4車線化され、開通しました。

改良の背景

元々の国道9号は、旧小郡町の中心部を通っており、新山口駅前交差点では交通量が1日あたり2万台を超えていました。2車線という道路の設計では、この交通量を賄うことができず、渋滞や交通事故の原因となっていました。特に南本町交差点周辺では歩道が狭く、通行する pedestrians にとって危険な状況でした。これらの問題を解消するため、小郡改良が計画されました。

改良工事概要

工事は、小郡矢足までの区間では現在の栄山通りを4車線に拡幅し、小郡三軒屋に至る残りの部分では4車線のバイパスを新設する形で進められました。このため、この道路は現在でも「山手バイパス」と呼ばれることがあります。旧道は山口市道（旧小郡町道）や他の県道に降格されました。

2001年に国道9号のバイパス区間が全線開通した後、栄山通り区間は国道として指定されましたが、旧道と交差する長谷交差点で時間帯によっては500メートル以上の渋滞が発生し、通行時間が6分以上になることもありました。歩道が片側にしか設置されておらず、通行する歩行者にとっても非常に不便で危険な状況でした。

したがって、全線が4車線化され、両側に幅員3.0メートルの歩道が整備されることになりました。加えて、長谷交差点が立体交差化され、渋滞問題が大きく改善されたのです。2011年9月29日の開通により、山口市内の国道9号は宮野上から今坂までの約25kmが完全に4車線化され、地域の交通安全が向上しました。

継続する整備

全線4車線化後も、歩道の整備や電線類地中化による電柱の廃止工事が進行し、新たに設けられた柳井田地下道には小郡小学校の児童によるネームプレートが飾られ、小郡高架橋にも子供たちの書いたネームプレートが掲げられています。これらの工事は、地域に愛着をもたせ、地元住民や交通利用者にとってもより快適な環境を提供することに貢献しています。

歴史的経緯

このプロジェクトは、1969年に都市計画の決定がなされ、1973年度には事業化が進められました。1977年度から用地の取得が始まり、1983年度から工事が本格化しました。初期には部分的な開通が行われ、1990年には暫定的な2車線運用が開始されましたが、2001年には全線開通しました。

長谷交差点については、当初から立体交差の計画がありましたが、予期せぬ耐震基準の見直しによる影響で、長期にわたり平面交差が続けられました。このため市民からは不満の声も上がりましたが、2000年代後半に工事が再開され、2011年に立体交差が完成しました。

結論

小郡改良は地域の交通安全と利便性を大いに向上させただけでなく、地域の経済活動にも寄与する重要なインフラです。今後も利用者の安全と環境に配慮した交通網の充実が望まれています。

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