小野ホールディングス

小野ホールディングス株式会社：企業グループの盛衰

小野ホールディングスは、かつて東京都港区に本社を置いていた日本の企業です。同社は、複数の企業から構成される小野グループの中核を担う純粋持株会社でした。

概要

小野グループは、12社からなる企業グループであり、その本部は東京都にありましたが、実際のグループ本部は福井県福井市に置かれていました。グループの成長は、主にM&Aによる企業買収によって牽引されました。そのため、グループ内には業績の良い企業とそうでない企業が混在していました。

グループの起源は、日本BBSが設立された1963年に遡ります。当時、同社は初の外資メーカーとして注目されました。小野光太郎が代表を務め、長男の小野稔が副代表を務めていました。グループのスローガンは「信用とオリジナリティを追求する企業集団」でした。

歴史

1994年2月、小野ホールディングスは長崎屋からサンクスアンドアソシエイツ（後のファミリーマート）を買収し、株式の50%を保有しました。しかし、1998年10月にはユニーに売却しています。この短期間での売却の背景には、当時の橘高隆哉社長のコンビニエンスストア大手寡占化に対する危機感や、第一勧業銀行（現・みずほ銀行）の意向があったとも言われています。

2012年10月26日、大口債権者であった福井銀行によって、ワシ興産、ワシマイヤー、アサヒオプティカルという中核3社に対して、東京地方裁判所に会社更生手続開始の申立てが行われました。2013年1月25日には、小野ホールディングス本体も会社更生手続開始決定を受けました。

その後、ワシ興産とワシマイヤーについては前田工繊が、アサヒオプティカルについてはきずなキャピタルパートナーズ（三菱商事の完全子会社）系のファンドであるMC Creat Investment Limitedと中国のレンズメーカー・上海康耐特光学股份有限公司が、それぞれスポンサーとして選定されました。そして、2013年9月30日に3社の更生計画が認可されました。同年11月、小野ホールディングスの保有株式は100％減資され、3社は第三者割当増資により、それぞれ前田工繊またはAsahi Lite Holdings Limitedの完全子会社となりました。

小野ホールディングスについても、2013年9月30日に更生計画が認可されました。今後は清算される予定です。

2012年時点のグループ企業

ワシ興産（アルミ鍛造・軽合金熱処理・不動産業・メッキ）
ワシマイヤー（糸巻ビーム製造・アルミホイールBBSの日本における製造会社）
日本BBS（アルミホイールBBSの販売会社、ワシマイヤーの子会社）
浜口通販（衣料品・雑貨品などの通信販売業）
アサヒオプティカル（プラスティック製品製造）
カールツァイス小野
壽工業（建築用資材・厨房器具資材（不燃ボード）製造販売）
ドイツBBS（2011年12月31日付で買収。アルミホイールBBSの世界本社）

過去のグループ企業

サンクスアンドアソシエイツ - 1994〜1998年の間の子会社
ニツセキハウス工業 - 住宅メーカー。2002年10月に倒産し、セレコーポレーションに譲渡
サンレジャー - レンタルビデオ店の経営。元長崎屋グループ。2005年にTSUTAYAのフランチャイジーに転ずる。現・Vidaway
ローヤル電機 - 2012年10月にグループを離脱

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