小野寺麻理子

小野寺麻理子：幻の声優、その短い軌跡

小野寺麻理子（おのでら まりこ、1973年2月22日 - ）は、大阪府出身の元女性声優です。1990年代前半にわずか2年間という短い期間ながら、アニメやゲームで活躍し、その才能を発揮しました。しかし、1995年に惜しまれつつも引退しています。

声優を目指したきっかけ

幼い頃からアニメ好きだった小野寺は、特に『機動戦士ガンダム』に夢中でした。中学生の頃に声優という職業を知り、「こんな仕事があるんだ」と憧れを抱きます。しかし、当時は漠然とした憧れで、自分が声優になろうとは考えていませんでした。

高校3年生の卒業間近、友人が大阪にも青二塾大阪校があることを教えてくれます。当時、声優の養成所は東京にしかないと思っていた小野寺は驚き、同時に運命的なものを感じます。友人にオーディションが1ヶ月後にあることを知らされ、「これは私を呼んでいるのではないか？」と勘違いし、オーディションを受けることを決意。見事、青二塾大阪校第九期に入塾します。

注目されるも突然の引退

声優として活動期間は短かったものの、第三次声優ブームの最中にあった当時、小野寺は注目の若手声優として声優専門誌に取り上げられることもありました。ラジオ番組『青春ラジメニア』にゲスト出演した際には、パーソナリティの岩崎和夫から「彼女から風を感じる」と評され、将来を嘱望されます。

しかし、ゲームを中心に仕事が増え始めた矢先、小野寺は突然の引退を宣言。わずか2年間の声優活動に終止符を打ちました。岩崎和夫は番組で再び小野寺について触れ、「期待していただけに残念だが、彼女には彼女の考えがあってのことだろう」とコメントしています。

引退の理由

引退の明確な理由は公表されていませんが、両親との関係が主な理由であると言われています。小野寺が声優を志望した当初から、両親（特に母親）は猛反対していました。彼女は両親を説得し、「一人暮らしは禁止、父親も同居」「声優としての活動は2年間のみ」という条件で、なんとか許可を得ることができたそうです。引退間際の雑誌インタビューで、本人が語っています。

声優以外の顔

小野寺は小学校教諭二種免許を取得しています。また、4歳違いの兄がいます。

主な出演作品

テレビアニメ

七つの海のティコ（1994年、女の子）
美少女戦士セーラームーンS（1994年、献血車アナ）
ママレード・ボーイ（1994年、麻理、看護婦、弥生の友達、女性客）
メタルファイターMIKU（1994年、ナナ）
アニメ世界の童話（1995年、ピルリパート王女）

劇場アニメ

ろくでなしBLUES 1993（1993年、女子高生B）
劇場版美少女戦士セーラームーンS（1994年、スノーダンサー）

OVA

ツインビー ウィンビーの1/8パニック（1993年、クミコ）
聖ミカエラ学園漂流記II（1994年、青池久美）
ウダウダやってるヒマはねェ!（1995年、女学生B）
3×3 EYES -聖魔伝説-（1995年）
不思議の国の美幸ちゃん（1995年）
プライベート・アイ・ドル（1995年、メイ・スター）

ゲーム

同級生（1995年、田中美沙）
闘神伝2（1995年、マスター）
ドラゴンナイト&グラフィティ（1995年、メル）
プライベート・アイ・ドル（1995年、メイ・スター）
レッスルエンジェルス ダブルインパクト（1995年、ファントム珠理、ミミ吉原、沢登真美）
エンジェルグラフィティ 〜あなたへのプロフィール〜（1996年、島津セリ）

ドラマCD

同級生2 メモリアルミニシアター（1995年、田中美沙）

アニメCD

極上パロディウス（あかねちゃん）
とうきょうデンキ KIRAKIRA合唱団 THE TV SHOW

ディスコグラフィー

* Person（1995年7月25日）

小野寺麻理子は、声優として短い期間しか活動しませんでしたが、その才能は多くの人に記憶されています。彼女の出演作品は、今もなおファンに愛され続けています。

もう一度検索