小野廉

小野廉は、1875年（明治8年）2月12日に大分県大分郡阿南村（現在の由布市）で、医師の家庭に生まれました。大分中学校を経て、1902年（明治35年）に東京法学院（現在の中央大学）を卒業後、弁護士として活動を開始しました。

弁護士としては、その手腕が高く評価され、後に大分弁護士会長を務めるなど、業界の発展に尽力しました。また、政界にも進出し、大分市会議員、同参事会員、大分県会議員、同参事会員、そして同議長を歴任しました。地方自治の要職を歴任し、その行政手腕を発揮しました。

1935年（昭和10年）には、別府市長に就任し、市政の発展に貢献しました。翌年の1936年（昭和11年）には、第19回[[衆議院議員総選挙]]に出馬し、見事当選を果たしました。その後、第20回[[衆議院議員総選挙]]でも再選され、衆議院議員として活躍しました。さらに、1938年（昭和13年）には大分市長にも選出され、二つの都市の長を兼務しました。

しかし、第二次世界大戦後、公職追放の対象となり、政治の世界から一時身を引くことになりました。政治家としての活動以外にも、大分日日新聞の社長を務めるなど、地域社会の発展にも大きく貢献しました。

1952年（昭和27年）12月3日に生涯を閉じましたが、彼の功績は今もなお語り継がれています。地方自治と弁護士界の発展に尽力した小野廉の生涯は、多くの人々に影響を与え続けています。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第11版（上）』人事興信所、1937年。
『第一回乃至第二十回総選挙 衆議院議員略歴』衆議院事務局、1940年。
衆議院・参議院編『議会制度七十年史 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1962年。
歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』第3巻、1985年。

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