小野清子

小野 清子（おの きよこ）

小野清子は1936年2月4日に宮城県岩沼市に生まれた、日本の体操選手であり政治家です。彼女は2021年3月13日に85歳で亡くなるまで、数々の栄光と功績を残しました。清子は従三位の位階を有し、旭日大綬章の勲等を受けるなど、日本において高い評価を受けた人物として知られています。彼女の旧姓は大泉で、主に体操選手としてのキャリアから政治に転身し、多岐にわたる役職を歴任しました。

生い立ちと体操選手時代

幼少期の清子は病弱であったため、体力を強化するために体操を始めました。1952年には国民体育大会で後に夫となる小野喬と出会い、彼の指導を受けながら恋愛に発展しました。清子は東京教育大学（現 筑波大学）体育学部を卒業し、1958年に小野喬と結婚。この夫婦は1960年のローマオリンピック、1964年の東京オリンピックにも揃って出場し、東京オリンピックでは団体で的を外さず、銅メダルを獲得しました。

彼女は母親として2人の息子と3人の娘を持ち、家庭と競技の両立を果たしました。体操選手引退後は中央教育審議会委員など、教育に関連する幅広い活動にも従事しました。

政治家としての活動

1986年、小野清子は自由民主党から参議院議員に立候補し、初当選を果たしました。彼女は中曽根康弘元総理の推薦を受け、東京都選挙区で選出されました。以降、彼女は3期にわたり18年間、政治の舞台で活躍しました。特に小泉政権下では国家公安委員会委員長や内閣府特命担当大臣などの重要なポジションを兼任し、女性としては初めてその職務を果たしました。

清子はまた、日本音楽著作権協会（JASRAC）の理事長や日本オリンピック委員会理事、さらには日本バスケットボール協会の副会長といったスポーツ関連の役職も歴任しました。彼女の活動は女性の地位向上に寄与するものとしても評価されています。

政界引退後の功績

2007年には3期満了をもって政界から引退しましたが、2008年には旭日大綬章を受章し、スポーツ界や政界での功績が認められました。以降、日本スポーツ振興センターの理事長として活動し、地域のスポーツ促進や青少年育成にも寄与しました。2015年には日本バスケットボール協会副会長に就任し、女子バスケットボールの推進にも力を入れました。

2021年に彼女は新型コロナウイルスに感染し、入院中に亡くなりました。彼女は日本のスポーツ界における象徴の一人として、多くの人々に影響を与え続けています。清子の遺した足跡は、体操選手としてだけでなく、政治家としても後に続く世代に多大なインスピレーションを与えるものとなっています。

代表著書

清子は著書も多く、体操や健康に関する書籍を出版しました。特に、体操を通じて美しさや若さを保つ方法についての著作は、彼女の経験と知識を活かした内容となっています。彼女の活動は、スポーツを愛するすべての人々にとって、大きな資産として残ることでしょう。清子は生涯を通じて、貴重な教訓と価値観を次の世代へと受け継いでいくでしょう。

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