小野留嘉

小野 留嘉（おの とめよし）

小野留嘉は、1900年11月10日に北海道・小樽市で生まれ、日本の競馬界において重要な役割を果たした騎手および調教師です。彼は、国営競馬および日本中央競馬会（JRA）の騎手として活動し、主に京都競馬場と栗東トレーニングセンターに所属していました。

略歴

小野は1928年に相羽仙一厩舎で騎手見習いとしてのキャリアをスタートし、1930年に正式に騎手としてデビューしました。彼は活躍し、多くのレースに出場しましたが、1938年に一度騎手業を辞める決断をしました。その後、戦後の混乱を経て、1954年に鈴木甚吉厩舎で助手として復帰し、翌年の1955年3月1日に、54歳で速歩競走の騎手免許を再取得しました。この復帰は、戦後の競馬界の再編に貢献するための準備でもありました。

その後、大久保亀治厩舎に所属し、中央競馬における速歩競走が1968年に廃止されるまで、騎手として活躍しました。彼が騎手を引退した年には、実際には一度も騎乗しませんでしたが、68歳という高齢まで競馬に携わっていた点が特筆されます。引退後は、1969年から調教師に転向し、彼の新たなキャリアが始まりました。

調教師としての実績

調教師としての初年度である1969年には、アトラスを駆ってCBC賞を制覇するなど、順調なスタートを切りました。彼のキャリアを通じて、2360戦で204回の勝利を収めるという素晴らしい成績を残しました。特に、彼の育成した馬たちがその後の競馬界で活躍したことは、彼の指導者としての力量を証明しています。

小野留嘉は、1987年5月31日に87歳でこの世を去りましたが、その間、競馬における長いキャリアを持ちながら、定年制が導入される前に最後まで調教師として活動を続けたことは、注目に値します。彼の教え子には、有名な騎手である武宏平や牧野三雄などが含まれ、彼らは彼の指導の下で成長していきました。

成績

彼の騎手成績は、おおよそ53勝であり、これは中央競馬に移行した1954年以降の記録とされています。一方、調教師としては、JRA通算で2190戦の中で204勝を挙げたという実績を持ちます。

まとめ

小野留嘉は、日本の競馬史に名を刻む存在でした。彼は、生涯を通じて多くの選手に影響を与え、その指導力と人柄で日本競馬に貢献したことが、関係者から高く評価されています。彼の生涯と業績は、後の競馬の発展に大きな影響を与えるものであり、今でも多くの人々に記憶されています。

もう一度検索