小金井芦州 (6代目)

六代目小金井芦州の生涯と業績

六代目小金井芦州（本名：岩間虎雄）は、1926年12月21日に浅草区に生まれました。彼は長い講談師の道を歩み続け、その生涯で多くの人々に愛される存在となりました。

幼少期と成長

芦州は父岩間勘次と母たみの間に生まれました。1928年には谷中に引っ越し、父と一緒に初めて寄席を体験。その後、1933年には谷中尋常高等小学校に入学しますが、学校は火事で消失。文京区千駄木に移り、汐見尋常高等小学校に転校しました。教育にはあまり関心がなく、下谷商業学校では寄席や映画に通い詰め、結果として退学に至ります。

講談師への道

落語家になる夢を追い、七代目三笑亭可楽の門を叩きましたが、「口調がかたい」との理由で講談師としての道が勧められました。父の縁で四代目小金井芦州と出会い、1940年に弟子入りし「靖洲」と名乗ります。その後、1942年には「若州」と改名。徴兵後の1946年、四代目小金井芦州の引きで日本芸術協会の会員となりますが、前座待遇に不満を抱き脱退しました。

真打昇進と様々な活動

1949年、彼は五代目西尾麟慶を襲名し、真打昇進を果たしました。1951年には一時的に「神田愛山」と名乗りますがすぐに戻ります。その後の10年間はアルバイト生活を送り、1965年に六代目小金井芦州を襲名しました。キャリアの中で幾度となく寄席に出入りし、各地で公演を行いながら、芸人としての地位を確立していきます。

受賞歴と地位

1985年には文化庁芸術祭賞を受賞し、1991年には講談協会の会長に就任。1997年には無形文化財に認定され、彼の功績が広く知られることとなりました。

晩年と死去

2000年には脳梗塞を患い、2003年6月29日に肺炎のため逝去。告別式は7月1日に行われました。76歳でした。彼の死は講談界における大きな損失となりました。

職業人生の終わりに向けて

晩年には、後輩の育成にも力を入れました。多くの弟子を持ち、彼らに講談芸術の素晴らしさを教えたことは、芦州自身の教え子たちにとっても大切な財産となりました。

逸話と人柄

彼のユーモアセンスや独特のエピソードも多く、学校の清潔検査でカーテンを切ってしのぐなど、少々やんちゃな一面も持ち合わせていたことが知られています。また、近所の子供たちからお金を巻き上げたりと、子供時代のエピソードも色とりどりです。

まとめ

六代目小金井芦州は、ただの講談師ではなく、日本の伝統に根差した文化の担い手として、後世にその名を刻みました。彼の人生からは、芸人としての情熱や努力がひしひしと感じられます。

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