尼子清定

尼子清定の生涯

尼子清定（あまごきよさだ）は、室町時代中期から後期にかけて活躍した出雲国の武将であり、出雲の守護代として名を馳せました。彼は応永17年（1410年）に出生し、父・尼子持久からその地位を引き継ぎました。また、清定という名前は主君である京極持清から与えられた偏諱に由来しています。

清定が出雲守護代の職を受け継いだのは、応仁元年（1467年）頃と推測され、時を同じくして始まった応仁の乱に影響を受け、京極氏の支配力は急速に低下していきました。特に彼は、この乱において東軍に味方する立場にありました。

出雲での戦闘と功績

応仁2年（1468年）には、反乱を起こした松田備前守が率いる勢力に対抗し、月山富田城を守るために果敢に戦闘を繰り広げました。清定は、松田勢を効果的に撃退し、さらには反撃を行って敵を十神山城へ押し込めました。この頑強な戦いにより、清定は多くの戦果を挙げ、持清からの恩賞として新たな所領を与えられるほどの功績を残しました。

その後も清定は、周囲の敵に対して果敢に立ち向かい、春日城や馬田城など複数の城を攻撃し、敵勢力を次々と撃退しました。彼は、ビオ結束を図るための政治的な巧みさも持ち合わせており、清定は美保関や安来の代官職に任命されるなど、地元の権力をさらに強化していきました。

内政への取り組みと独立の動き

文明元年（1469年）と文明2年（1470年）には、国一揆や反京極勢力との戦闘にも関与し、清定はこれらの騒乱を抑えるためにも重要な役割を果たしました。しかし、これらの戦闘は清定にとって苦難の道でもあり、特に石見地方からの攻撃には困難を強いられました。

また、清定はこの時期に独立的な動きを見せるようになり、美保関での公用銭の上納を軽んじ始め、その結果、京極政高からの再三の命令にもかかわらず公用銭の上納を怠るという事態に至りました。清定が美保関の代官職を維持しつつも、次第に独自の権威を築いていった様子がうかがえます。

最後の日々

文明9年（1477年）頃、清定の嫡男である又四郎が経久と名乗り、家督を譲られるといった家族の動きも見られました。しかし、その後の長享元年（1488年）には清定は78歳でこの世を去りました。彼の晩年については記録が乏しいものの、『雲陽軍実記』には彼が牢人の身となり、病により流浪の末に亡くなったと記されています。

まとめ

尼子清定の生涯は、戦国の乱世における数々の戦闘と自身の立場を維持するための苦心、さらに時代の流れに押し流されながらも戦った武将としての姿が描かれています。出雲国の重要な地域を手中に収め、彼の名は今もなお歴史に残る重要な存在です。

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