京極持清

京極持清: 室町時代の武将とその生涯

京極持清（きょうごく もちきよ）は、室町時代中期から後期にかけて活躍した武将であり、守護大名でもあります。彼は従四位上・中務少輔、大膳大夫という官位を持ち、主に出雲、隠岐、飛騨、近江などの地で活動しました。その家系は京極高光を父に持ち、また兄弟には持高、細川持之の名があります。持清には勝秀、政光、政経という息子がいて、細川勝元は彼の甥にあたります。

持清は初め父から受けた偏諱により、持清と名乗るようになりました。彼の人生は父の死から始まり、応永20年（1413年）に父が亡くなると、兄の持高が家督を継いだものの、持高は永享11年（1439年）に子を残さずに死去します。その後、家督を誰が継ぐかが問題となりました。『薩戎記』では持清が家督を継いだと示されていますが、別の史書では叔父の高数が継いだとも記されています。

持清の時代、室町幕府では内輪の争いが続き、特に嘉吉の乱においては、持清が侍所頭人に任命され京都の警護にあたりました。しかし、同年8月には徳政一揆が発生し、持清は京都の守りを担当しながら一揆を鎮めるために戦いました。その後、幕府の徳政令発布により一揆は収束し、持清は12月には守護職を継ぐことになりました。

文安3年（1446年）には六角氏での家督争いが起こると、持清はその調停にあたりました。彼は六角久頼を助けるものの、後に久頼が持清との確執を理由に自害することになります。持清は一度侍所頭人を辞任しますが、再びその職に返り咲き、1466年まで長い間その地位を維持しました。この間に彼は出家し生観と名乗りますが、文化活動にも力を入れ、特に花会では評価を受けました。

応仁元年（1467年）には、甥の細川勝元が率いる東軍に参加し、家臣と共に戦いに臨みました。彼は洛中で西軍と激戦を繰り広げ、西軍についた六角行高との戦いにも臨みます。しかし、家族の悲劇が続き、長男の勝秀は早世し、跡を継いだ孫児も短命でした。その結果、家督を巡る内紛が続き、京極騒乱と呼ばれる混乱が生じます。

持清は文明2年（1470年）に病により他界しましたが、その死後も家族間の争いは続き、出雲の守護代である尼子経久に土地を奪われる事態にも至ります。彼の法名は宝生寺月林生観であり、墓所は滋賀県米原市の徳源院にあり、歴代当主と共に安置されています。持清は偏諱を授けた人物にも影響を与えており、歴史学者たちによって様々な業績と人物関係について言及されています。彼の生涯を通じて、ただの武将ではなく、兄弟や親族との関係が複雑に絡み合った一族の象徴的存在でもありました。

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