尾張猿田彦神社

尾張猿田彦神社の歴史と由来

尾張猿田彦神社は、愛知県一宮市奥町に位置する神社で、神道においても特に重要な存在です。この神社は、もともと木曽川の河川敷にあった千勝神社と宇受売神社が起源となっています。元々の鎮座地は慶長14年（1608年）に形成されており、祭神として猿田彦大神や天宇受売大神が祀られています。

神社の移転と再興

尾張猿田彦神社は、堤防の拡幅工事により、その周辺の住宅が取り壊されることとなりました。この影響を受けて、千勝神社と宇受売神社は新たに堤防の対岸、奥町の町中に本殿を設け、その後1985年（昭和60年）には「尾張猿田彦神社」としての姿を整えました。

千勝神社と宇受売神社は、尾張猿田彦神社の奥宮として現在も信仰の対象です。このように、神社は地域住民に寄り添い、その歴史と共に歩み続けています。

鳥居と伊勢神宮との関連

尾張猿田彦神社の近くにある大巻山は、神領地として特に重要です。この場所は、神宮のご遷宮時に筏の御用材が伊勢湾に入るための重要なポイントであり、猿田彦大神がその無事を導く神として祀られています。

この神社の境内には鳥居が設けられ、伊勢神宮の遥拝所として多くの参拝者に訪れられています。特に、昭和28年の遷宮の際に神宮から寄贈されたこの鳥居は、神聖な意味を持つものとなっています。

現代の力強い存在

尾張猿田彦神社は、近年まで宗教法人ではありませんでしたが、2005年1月5日に宗教法人として設立登記が行われました。これは、神社が地域における重要な役割を認識される証と言えるでしょう。なお、この神社は神社本庁には属さない単立神社であり、独自の神職資格「直階」が受講者に授与される仕組みを持っています。この資格は、神社本庁の神職資格とは異なるもので、その点も注意が必要です。

祭神と祀られている神々

尾張猿田彦神社の主神は猿田彦大神であり、そのほかにも天宇受売大神や末廣稲荷大神、塩竈大神、独尊大神が合祀されています。これによりこの神社は多くの神々が一同に祀られ、地域の人々に強く信仰されています。

アクセス

尾張猿田彦神社へのアクセスは、名鉄尾西線の奥町駅から徒歩約8分。さらに、i-バスの尾西北コース「南町」停留所からも徒歩約5分で到着します。交通の便が良く、多くの人々が訪れる場所となっています。

このように、尾張猿田彦神社はその豊かな歴史と独自の文化を持ち、地域によって厚く信仰され続けている神社です。

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