尾鷲市立図書館

尾鷲市立図書館の概要

尾鷲市立図書館（おわせしりつとしょかん）は、三重県尾鷲市中村町に所在する公立図書館です。この図書館は尾鷲市立中央公民館の2階に設置されており、地域の文化活動を支える重要な役割を果たしています。開館以来、公民館の一部として機能してきたこの図書館は、2001年に独立した尾鷲市立図書館として位置づけられました。特に、子ども向けの読書会や市民からの寄付による寿文庫など、地域に密着した活動に注力しています。

歴史

初期の歴史（1928年－1949年）

尾鷲市立図書館の歴史は、1928年3月30日に尾鷲町立図書館として開館したことから始まります。これは当時の北牟婁郡で最初の図書館であり、開館から比較的遅れて登場したものの、地域住民の読書環境を大きく改善しました。1949年には一時的に閉館の危機に直面しましたが、町立公民館内で再開されることとなります。

公民館図書室としての活動（1951年－2001年）

1949年からは公民館図書室として活動を続け、町民の教育向上を目指しました。図書館の蔵書は旧尾鷲町立図書館から引き継がれる部分もありましたが、新たに多くの本が収集され、地域社会に根付いた活動が評価され、多くの表彰を受けました。市制施行により公立図書館として「尾鷲市立図書館」と改称され、多くの人々に利用されるようになりました。

現在の尾鷲市立図書館（2001年－現在）

2001年には尾鷲市立図書館が設立され、市民と北牟婁郡の住民が利用できるようになりました。また、最新の情報システムを導入し、さらなる利便性の向上を図客様に開放されています。2016年には「青空図書館 in おわせ」を開催し、地域活性化の一環として新たな試みが行われました。これにより、地域の文化や文学に対する関心が高まり、多くの参加者を集めました。

図書館の施設と機能

尾鷲市立図書館は、一般閲覧室、児童閲覧室、幼児室などを備え、市民が快適に利用できる環境が整っています。特に郷土資料コーナーには、地域の歴史や文化に関する貴重な資料があり、地域の人々に大変役立っています。開館時間は9時から19時までですが、曜日によって異なる点もありますので、訪問前に確認が必要です。

特徴的なプログラム

読書会

図書館が主催する読書会は、小学生を対象とした「子ども読書会」と大人向けの「ポランの会」があり、参加者たちはそれぞれ異なるテーマで本を楽しんでいます。特に、子ども読書会は1967年から続く伝統があるプログラムで、図書の貸し出しだけでなく、創作活動や読み聞かせが行われ、世代を超えた読書の楽しさを広めています。

寿文庫

地域の市民から寄付を募って図書を購入し、寄贈する「寿文庫」が1972年から活動を開始しています。この運営委員会は募金の文化を育成し、図書館の蔵書を増やすことに寄与しており、寄付が特に多い年には地域の高齢者からの支援も受けています。

利用情報

尾鷲市立図書館を利用するには、尾鷲市や北牟婁郡に住んでいる、または通勤・通学していることが条件です。貸出は最大10冊まで、貸出期間は15日間です。交通アクセスも良好で、JR尾鷲駅から徒歩で訪れることも可能です。

以上が尾鷲市立図書館の概要とその特色です。地域の皆さんが気軽に立ち寄り、知識の宝庫として機能する場所であり続けることを期待しています。

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